[UMB2017 TCIY] 輪入道 v.s. JAKE 再延長

解説

UMB2017 TCIY BEST32 輪入道 v.s. JAKE 再延長

先般紹介してきた輪入道とJAKEの3戦目となります。

前回の延長戦はパンチラインに次ぐパンチラインの非常に見応えある戦いでした。

[UMB2017 TCIY] JAKE v.s. 輪入道 延長

そしてこの再延長戦も負けず劣らずの応酬で、一度は見るべき名バウトでと言っていいでしょう。

パンチラインも盛りだくさんで、もうどこを切り取っても見どころ、沸きどころが随所にひしめいてる状態なのですが、個人的にこれはと思うのものをいくつかピックアップしてみます。

自分試したくて東京に出てきて 3回も延長できて最高だな

まずは先攻1バース目、冒頭の輪入道。最初からこのラインでオーディエンスを沸かせにかかるのですが、この再延長に至るまで2つの試合での、バチバチなやり取りを経てきたからこそ響く一節ですね。

リサイクル、使い回しなんて要らないんだよ

俺がしたいのはオマエとの深い話

こちらは後攻JAKEのライン。「退屈」からの流れを受けたスムーズなライミングです。ストック感はありながらもバースの着地として内容も綺麗にハマってます。

勝ちも負けも良いだなんて俺にはまだとても言えねぇ

勝ちにこだわり続ける いや負けたくはないだけ

続いて輪入道。これは本試合でも指折りのラインで、勝ち気な輪入道の性格がストレートによく出ています。

「勝ちたい」ではなく「負けたくはない」という正直な心情の吐露をありったけのバイブスに乗っけてスピットしているのですが、ここは本当にアガります。出色のラインです。

おめーに勝利の美酒なんて味あわせねぇ

恥かいた後の酒だって悪くねぇぜ

またしても輪入道のラインですが、どうでしょうかこれ。こうして字面に起こしてみても素晴らし過ぎです。

このラインが素晴らしいのは相手のバースの内容に対して、ど真ん中を撃ち抜いた完璧なアンサーになっていうというところで、それをややセンチメンタルな調子で返していう、ただのdisではないのがまたいいです。

今日背負うのは鳥取じゃない

俺みたいなクソ野郎に投票したクソ野郎

最後はJAKEのこちら。日ごろは鳥取repを公言する超がつくほどのローカルMCであるJAKEからの発言という意外性も手伝って、そのインパクトは強烈です。

後半部分のリリカルな表現もまたイイですね。実際のテンションももっと感情が入っていて熱さを感じさせるラインになってます。

以上、パンチラインだけで振り返ってきましたが、こうしてぶつ切りにした形でみてもこの一戦は最高に楽しいです。

これだけ熱い戦いが最初から最後まで一貫して繰り広げられていて、約2分ちょいの試合が本当にあっという間に感じられます。

それで判定の方はまたもドロー。これはもう完全に互角の戦いで、個人的には納得の結果です。これだけ熱い試合されたら決められませんね。勝負は再々延長へと続く死闘になっていきます。

続く再々延長戦は以下のリンクよりご覧ください。

[UMB2017 TCIY] JAKE v.s. 輪入道 再々延長

このJAKEとの対戦もそうですが、ムートンとの激闘も再延長までもつれていたり、今大会の輪入道はハードな試合が続いていました。

そしていずれの試合もかなり面白いバトルが多く、大会MVPと言ってもいいくらいのベストバウトメイカーぶりを発揮していたんじゃないかと思います。