[戦極MC BATTLE 第16章] 晋平太 v.s. 智大

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晋平太 v.s. 智大

戦極MC BATTLE 第16章 2回戦 晋平太 v.s. 智大

今回は戦極の第16章からこちらの一戦を取り上げたいと思います。

[晋平太]

オマエ 俺が嫌いだろ?

俺もオマエ嫌いだろ と思うだろ?

でも意外だけど リハで見たしLIVEも好きなんだよ

オーバーとアンダーとか半端なボーダーは関係ねぇな

今日はまだ無ぇもん作りにきた

この世にねぇ真ん中をオーダー


[智大]

意外だぜ てめーに好きって言われても全く嬉しくねぇ俺がいて

俺の周りのマイメンも言ってる「オマエはダセぇ」

はっきし言って老化してる脳みそです

オマエ行こうか火葬場

一人じゃ怖い? じゃあ手を貸そうか

ただ大阪 俺火着けるだけ

あとはゆっくり閉じる棺桶


[晋平太]

引いてくれよ俺の手

俺もそこに伝う この顔貸そうか?

俺の棺桶? 仲間に頼って歌ったカラオケ

地獄の その棺桶のフタ

再び上げてこの舞台に来た

俺が晋平太 俺がダセぇ?

それでもすべて目標達成して来たぜ?


[智大]

目標達成ってちっちぇところにいるから

ちっぽけなことしか言えねぇだけ

俺はオマエの音源なんか一回も聴かねぇ

しかもオマエの音源に参加したぜ?

しかしまったく1円もギャラ 払いません

そんなヤツに俺は敬意払いません

そんな気持ちでヘッズ

モノホンの気持ちは絶対攫えません

概要

8小節2本
勝者: 智大

解説

戦極MC BATTLE 第16章 2回戦 晋平太 v.s. 智大

今回は戦極の第16章からこちらの一戦を取り上げたいと思います。

晋平太と智大、どちらもバトルシーンでも相当キャリアのあるMC同士で、UMBで言えば晋平太が2010年から3年連続本選出場(うち2大会は優勝)しているのに対して、智大は2008と2010でそれぞれ本選出場を果たしています。

そんな感じで、このマッチアップが今観れるということが個人的には嬉しく感じます。

それでは内容を見ていきましょう。

オマエ 俺が嫌いだろ? 俺もオマエ嫌いだろ と思うだろ?
でも意外だけど リハで見たしLIVEも好きなんだよ
– 晋平太

意外だぜ てめーに好きって言われても全く嬉しくねぇ俺がいて
俺の周りのマイメンも言ってる「オマエはダセぇ」
– 智大

まずは冒頭の探り合いから。バトル以外には日ごろ接点の薄い智大に対して「意外と好きなんだよ」と歩み寄る晋平太でしたが、「全く嬉しくねぇ」と、それをにべもなく撥ね付ける智大。

もうこのやり取りだけで両者のスタンスやキャラクターが分かるようですね(笑)

そんな晋平太ですが、食らったdisに対してはしっかりと反撃していて、例えば「ダセぇ」に対しては「それでも目標達成してきた」と言い返していますね。

俺の棺桶? 仲間に頼って歌ったカラオケ
– 晋平太

そして「あとはゆっくり閉じる棺桶」という智大の言葉に対しては上記のようにカウンターを浴びせているのですが、この瞬発力、相手の言葉を余さず使って痛いところを突いていくスキルはやはりスゴいです。

いい具合に皮肉の効いたdisで智大を攻撃しています。

続いて後攻の智大、2バース目。

俺はオマエの音源なんか一回も聴かねぇ しかもオマエの音源に参加したぜ?
しかしまったく1円もギャラ 払いません そんなヤツに俺は敬意払いません
– 智大

少し長いですがこのブロックは智大が晋平太を嫌う理由の一端を明らかにしているようです。

ちなみに参加した音源というのは晋平太が様々なバトルMCをフックアップするコンピアルバムの第2弾となった「MBA2」で、智大はら不とのユニット「座敷屋」として参加していました。

例えこの1件がなかったとしても晋平太は智大が好むタイプのMCではないようには思えるのですが、こうした裏話的なエピソードがバトル中に話題に挙がるのはいちリスナーとしては面白いですね。

そしてこれに対する晋平太のアンサーが聞けなかったのは少々残念ではあります。

ちなみに過去には、同じく戦極の第5章の決勝戦にて関西のMCチプルソが智大とほぼ同様のクレームをバトル中に投下したことがありましたね。

[戦極MC 第5章] チプルソ v.s. 晋平太

ちなみにこの時槍玉に上がったのも同じく「MBA」というコンピアルバムで、晋平太にとってはなんとも因果なdisになっている感じですね。

音源制作の話ともなると関わる人間も多岐にわたってくるため、私のような外野の人間には一概に判断できない部分も多くあるのですが、少なくともMCバトルがそうした声を拾う、ある種のメディアのような役割を果たしている意義は決して小さくはないかと思っています。

話が少々脱線してしまいましたが、試合の方は智大の勝利に終わりました。

会場が関西で、しかも智大のようなドがつくほどのハーコー勢を相手にプロップスだけで勝つのは相当難しく、晋平太にとってはアウェーの戦い担ってしまった感じだと思います。

ましてや試合中にプロップスに傷がつくようなdisが投下されてしまったので、流れをスキルでひっくり返すには相当に大きなカベが立ちはだかってしまったという印象です。