黄猿 v.s. 鎮座DOPENESS
戦極MC BATTLE 第6章 BEST4 黄猿 v.s. 鎮座DOPENESS
今回は戦極第6章からこちらの一戦。Youtubeの公式動画でも単体で400万再生に迫ろうかという超人気バトルです。
[鎮座DOPENESS]
この野郎 ジャンケンみたいにいかねぇぞ
スパッと試合は終わらす グーチョキパッパ ラッパー
I’m a DOPENESS time
黄猿さん足は大丈夫ですか?
スケートで転んだ
転んだったらば だったらば ダバダバ
[黄猿]
足が痛いからさ どうにも俺は乗れない
思いきやも 言葉 飛ばしながらハメてたい
遊びだす 言葉は いつも気持ちよく
乗せるだけで歌い上げる
言葉どこまでまた吐き出す
[鎮座DOPENESS]
ノリノリだ ノリノリだ
いい感じだな本当に俺ら
二人でテレビに MIC握りながらshow time
こういう感じ 勝ち負けとか気にしないしとかなんとか
頭で考えながら まぁ トップを走っちゃう俺様が
[黄猿]
考える頭 あくまでダウナー
疲れたからな 震わす体
頭はどうしようもない
適当に吐くだけ また問題ない
相手が誰だ バトルしても
俺が勝つぜ 問題ない
[鎮座DOPENESS]
Yeah yeah yeah 雰囲気 加減
Love and flow
合わせながらびっくり箱
出てく 次元が違ぇんだよ
分からすdopeness
入るとこ前でハイリホー
[黄猿]
俺が 気にせずにやるだけの言葉
どこでも吐くだけだろこの場
音が響かすだけでまた物語
ストーリー また素通りするだけの言葉 やるだけの動き
見せつける それだけ
俺は落ちるワケにはいかねぇ
[鎮座DOPENESS]
ペース乱す 落ちるとこまで落ちた方が
人生経験 イケイケ6年目
MCバトル 黄猿
このまま猿に収まるワケにはいかねぇだろ?
[黄猿]
あーそうですか 適当さ まぁ
言葉交わる それだけの場
殺伐なら言葉吐くな
頭ごなしやります
輝きをさ求めてる
ステッキでもさ歌えます
概要
8小節3本
ビート: Damian Marley / All Night feat. Stephen Marley
勝者: なし(延長へ)
解説
戦極MC BATTLE 第6章 BEST4 黄猿 v.s. 鎮座DOPENESS
今回は戦極第6章からこちらの一戦を取り上げます。
この試合は戦極はおろか、日本のバトル史上の中でも指折りの超有名バトルで、Youtube公式動画の再生回数は400万回に迫ろうかという勢いで、非常に人気のある動画になっています。バトル単体の動画でこの伸びは本当にスゴいです。
そして試合自体もそんな人気に引けを取らない面白さで、この二人のフロー対決は本当に最高です。
鎮座の方はところどころ言葉を崩しながらとにかくグルーヴを生むことに全力投球していて、聞き取り困難な部分や脈絡のないデリバリーを挟みながらも非常にスムーズで緩急に富んだバースを構成しています。
一語一語を軽妙にビートに合わせる部分あり、小節に余裕をもたせたメロディアスなラインありで、もうノリと雰囲気だけで完全にオーディエンスをロックしていきます。
これで盛り上がれるんだから、もうRapスキルなんてこの際どうでもいいと思わせてしまうのが鎮座のスゴいところで、かつてはFORKに「鎮座と当たると損する」と言わしめたこともあるほどです。
対して黄猿。こちらは鎮座と比べひとつひとつの文意が明確でありながら、決して単調にはなっておらず、内容面でもフローの面でも鎮座に見劣りしていません。
黄猿はストックを組み合わせながらフロー主体で構成を練っていくタイプなのですが、ビートとフローのハマり方が見事で、まれに見る素晴らしいパフォーマンスをしています。
ビートとの相性が非常に良さそうですね。黄猿はハマった時にバースの勢いや聞き心地のよさが跳ね上がるタイプのMCなのですが、今回は見事にそのパターンで、この一戦で黄猿を好きになったという方も多いかと思います。
ハマっていた試合と言えば、他に10章のCHICO戦なども挙げられるかと思いますが、ハマり方にいろんなパターンがあるのも黄猿の特徴と言えば特徴ですね。
[戦極MC BATTLE 第10章] 黄猿 v.s. CHICO CARLITO
今回はフローの勝負という点に軸足が置かれていたこともあって、逐一リリックの内容まで踏み込んで解説することは控えますが、とにかく尋常ではない試合となっています。
公式に動画もアップされていますので、幸運にもこの一戦を知らなかったという方はまずそちらをチェックしてみるといいかと思います。コメント欄でも案の定絶賛に近い高評価を博しているようです。
ちなみに動画にもある通り、試合の結果はドロー。そのまま延長へ突入していきます。
この一戦は何がすごいかと言えば、当時依然として絶対的なプロップスを誇っていた鎮座に対して、黄猿が真正面からフローの勝負を受けて立ったこと、そして互角以上の戦いで見事に引き分けたことではないかと個人的には感じます。
この試合、黄猿はビートとの相性がよかった、と先ほど書きましたが、これは鎮座も同様のはずで、むしろ遊びがいのあるシンプルなワンループということで、鎮座の方に有利に作用してもおかしくはなかったでしょう。
そんな中での黄猿の大健闘という文脈も本試合をより一層興味深いものにしている感じです。
いつも楽しく記事を読んでいます!
いくつか訂正があるのですが
1.グー チョキ パッパー 『ラッパー』
2.I’m DOPENESS 『TIME』
3.『思いきやも』言葉 『トバしながら』ハメてたい
4.二人で『テレビ』に MIC握りながらshow time
5.頭で考えながら まあ トップを走っちゃう俺様
6.相手が誰だ 『バトル』しても
7.分からす 『DOPENESS』
8.ペース『乱す』 落ちるとこまで落ちた方が
5に関しては、が、というより、まの余韻じゃないかな、と思って入れました。
いきなりのコメント失礼しましたっ。
> ナナシ さん
コメントありがとうございます!
この試合聞き取りはあんまり自信なかったんですが、ひとまず頂いた通りにしてみました!