KBD v.s. GOLBY
戦極MC BATTLE 第10章 一回戦 KBD v.s. GOLBY
今回は戦極10章からこちらの一戦。
押韻職人同士の真っ向勝負、これでもかというほどライムが飛び交った試合となりました。それでは試合の模様をご覧ください。
[KBD]
Yo この日を待ってたぜマジな兄弟 血も出どこも違うが一心同体
悪いがこの場で見せるぜショータイム
オマエの自信もここらで崩壊
わかりますか 速攻で後悔 させるぜどちらが先行く
か知らねぇけどさながらゴーカート
これ一回戦から最高のカード
[GOLBY]
俺の気持ちはしないぜ崩壊
語尾語尾踏みながらやりたい放題
コイツの神話が速攻で徘徊
オマエのお命をここで頂戴
Yeah it’s showtime こりゃAktion
乗りこなすぜKBDとアトラクション
これが楽勝 イカれたrap show
俺のライムでオマエらが発情
[KBD]
Yeah 発情 まるで体温上昇
ないぜ対症療法
わかりますか まず体感度
上げてくだけだぜここ戦いだ
マジで奪い取る怪盗少女
どっちが頂く最強の称号
On the microphone レペゼンTTP
オマエの首ごともらっていくぜ
[GOLBY]
首ならやらない残念賞
オマエが俺に勝てるの3年後
いやもっと先マジで5年後
今日は勝ちを頂くよゴメンよ
残念rapが期待はずれ
俺の趣味ならwackの死体集め
また一つ増えるぜコレクション
俺がコイツの息の根止めるぞ
[KBD]
Yeah 3年後? 残念ながら
オマエが勝つのがたぶん5年後
わかりますか fuckコメント
やって来ましたレペゼン保健所
わかりますか ゴリラの遺伝子
走り続けるまるで森脇健児
俺は危険児 リベンジなしで
オマエに気持ちをぶつけて勝つぜ
[GOLBY]
決着つけるぜ押韻勝負
どっちが今夜の賞金獲る?
これがリアルな押韻勝負
檻にブチ込むぜドンキーコング
Yeah yeah 動物園
ほらライブの俺なら勝負強え
気持ちと命を今ぶつける
俺が勝ちをここで頂くぜ
概要
8小節3本
ビート: ZEBRA feat. AKTION – Neva Enuff
勝者: GOLBY
解説
戦極MC BATTLE 第10章 一回戦 KBD v.s. GOLBY
今回は良い試合が多かった戦極第10章からこちらの一戦を紹介します。
この組み合わせなので期待通りというか、やはりバチバチのライミングバトルになっています。文章で書き起こしても一目瞭然ですが、明らかに大量の韻が詰まってるのがわかりますね(笑)
どちらも形式的には小節の最後で几帳面に韻を踏んでいる、わかりやすい構造のバースを展開して、かつ聞き取りやすいので、誰が聞いてもわかるrapになっていると思います。もしMCバトルに教科書があるとしたらこの試合は掲載候補になるんじゃないでしょうか(笑)
韻が連続していながら話題が偏らず、様々なボキャブラリーが出てくるところがこのバトルのスゴいところで、フレッシュで面白い展開が8小節3本しっかりと持続するので見ていて飽きません。この点は冷静に考えると中々スゴいです。
また、大枠の内容で言うと、どちらも随所に押韻を織り込みながらも、相手のバースを受けた上で丁寧に内容を返してるのが印象的です。
双方内容面で破綻せずに対話がちゃんと成立しているので、これが俗に言う韻に溺れない「中身のあるバトル」というやつではないかと思います。特にKBDの見た目disであるゴリラネタで返し合ってる様はどこか笑える感じなのですが、それでもラップの方はめちゃくちゃカッコいいです(笑)
ちなみにこれは余談ですが、このKBDとGOLBYの組み合わせはその後の戦極MCバトル第11章で早くも再現されることになります。しかしどちらも最高のコンディションで試合に臨み、お互いに「出し切った」バトルをしているのはやはりこちらの戦いですね。
熱くて面白いナイスなバトルだと思います。
ライミングは好きな人は一度は見るべきバトルになっているのでまだ見てない方是非DVDで全容を見てみてください。面白い試合も多いので10章は間違いなく買いです!
(公式動画に一部試合の模様が映っていますのでまずはそちらからどうぞ!)
※ この日を待ってたぜマジな兄弟 血も出どこも違うが一心同体
本試合のビート、Neva Enuffのリリックより。
※ レペゼンTTP
Tiny Titan Box。KBDやR指定らが所属する梅田サイファーのメンバーからなるクルー。