[CIMA]
待ちに待った俺の出番
鉄板でhead bang
関西 アツアツ鉄板の上
踊ってくれますか? パイセン
句潤 どころか オイル注いで着火fire
俺のライター 強力だぜ 兵庫南東部
ミュージシャン BOIL RHYME
フーリガンだ
[句潤]
フーリガンだプーリシャン
俺はここでかましちゃうテクニシャン
シャンプーしてやろうか? タオル拭きな
俺は ここだ 今来たラッパー
ミュージシャンでも関係ねぇ
マイク持ったらぶっかますだけ
俺は身の丈よりもお前を下から上へ上げて見下すぜ
[CIMA]
俺も上から見てやる whassup? ミュージシャン
俺は fly high 宙に舞う
それとも音とmary 流行りのクンニだ
Whoooa! いつものルーティーン
横浜 あの夜最高だったぜ
俺は今ザイオン並 張り切りまくり
88スタイリー you know I’m saying?
[句潤]
Back, back, back to da basic
みたいに流行り 調べてんだねお前
CIMA, 倒し俺なるキーマン
045だレペゼン いいな?
わかりますか? わからないなら一生トビますか?
目が回り出すか 俺はダンス survivor
I’m 句潤だ check me now
[CIMA]
え? 横浜 survivor?
俺はコックさん 俺が捌いちゃる huh
俺のリサイタル
ていうか俺ならローカルで磨いたこの腕
流行りどころかtwitterでアガりっぱなしだ
Fuck that shit
着火し ほらdo that shit
余裕のsmoke that shit
[句潤]
twitterでアガっちゃうんだな
これがマイアンサー
ちょっと違くねぇか答えが
答え合わせよりも俺の話聞きな
Freedom フーリガン
俺はフリーだ
いつもお前よりもカマすフーリガン
Freedom ジャブでも一派
いつでも通り名 クリミナルヒッター
[CIMA]
Hipper?
所詮俺はホームラン お前はヒッター huh
俺は血走った chiva chiva shit
極太shit 落とし込むぜ鼓膜の中
って子役の流行りのバカとはちゃうから
Original B.O.I.L P.O.SS.E
込めた覚悟と熱韻
[句潤]
また流行り 流行り出してアツいもん
流行り見過ごしちゃって特訓フロー
俺ならtrain ここにローカル線 発着
今日はダイバーシティでまったく
いつも通りマイク握り
俺は句潤 レペゼン いつも通り
お前にイメージ 焼き付ける
サ上のレペゼンならEnter the stage
概要
8小節4本
ビート: オリジナル
勝者: 句潤
解説
KING OF KINGS2017 1回戦 CIMA v.s. 句潤
今回はKOK2017よりこちらの一戦です。
さすがKOKという感じで、一回戦からこの好カードです。
マッチアップもさることながら、この試合はクセのないストレートなビートで、シンプルにrapの映える内容だったのが非常によかったです。
そんなわけでこの試合はrapの展開だけで緩急を作る必要がある分、どちらも変に衒わず、自身のカラーをストレートに出したrapをしていたように思います。
先攻CIMA、押韻自体はシンプルながら、バースのピークで畳み掛けるような使い方が効果的で、語気を強めて攻勢に出る場面が幾度もありました。
Fuck that shit
着火し ほらdo that shit
余裕のsmoke that shit
– CIMA
例えば3バース目のこのシーン。字面で追うとなんてことないラインですが、前半のアンサー部分から一気にバイブスにシフトしていく感じで、この瞬間的に盛り上げていくrapで試合の流れをつかみます。
即興のライミングもシンプルで、かつルーティーンをいくつか組み合わせた内容が目につくCIMAですが、その使い方とタイミングが非常に上手く、いずれもバイブスが高まる瞬間に合わせて効果的に使っているのが分かります。
さらにCIMAの場合は本来がかなり即興性の高いMCであり、バース冒頭のアンサーや結節点になる途中のライミングなど、要所要所に完全即興のラインもありつつで、それらとストックを瞬間的に使い分けてバースを構成しているわけです。
これこそCIMA最大の特徴であり、その瞬発力の高さでそれらを無理なくスムーズに繋げることができているという印象です。途中で詰まることはあっても着地やピークの部分で外すことはまずありません。
その辺りに注目してみると、CIMAのrapがより面白く聞こえてくるのではないかと思います。
対して後攻の句潤。今回の試合では主に2つのモードを使い分けていて、言葉の語感から似ている音韻の単語を次々に紡ぎだしていくフェーズと、言葉の意味に対してdisやアンサーを返していくフェーズとを巧妙にスイッチさせている感じです。
例えば1バース目は冒頭のアンサーが前者で、「俺は ここだ〜」の辺りからは後者のモードになっている感じですね。
逆に3バース目は最初が内容面にシフトしたアンサーモードで、後半「Freedom」のくだりから完全に似た言葉を積み上げるモードに切り替わっているのが分かります。
CIMA, 倒し俺なるキーマン
045だレペゼン いいな?
– 句潤
さらにこちらは2バース目中盤の一節で、音韻にシフトしたモードです。
ここも語感の気持ち良さに加えて、この前の一節「流行り調べてんだねお前」という意味上のアンサーから急にシフトしたその落差がまたいい具合に起伏を生んでいる感じです。
今回の句潤は意表をつくビートアプローチはありませんでしたが、その代わりに起伏のないビートに対して内容やライミング含めてバランスよくバースを積み上げていく感じで、これがまたCIMAのrapとよく噛み合っていました。
両者に言えることですが、この試合はどちらも本当にバランスのいいrapで、バイブスやビートアプローチなど、飛び抜けて勝敗を決める要素はなかったものの、アンサーが噛み合い、応酬し合う中でrapの総合点を競う感じの流れになっていたように感じます。
随所でrapの勢いが上振れしてたのはCIMAでしたが、逆に句潤の方は冷静に相手の揚げ足をとる場面があったりと、それぞれに異なる武器でポイントを稼ぎ合う接戦でした。
そして判定は僅差で句潤に。個人的には別のビートでもうひと勝負見たかったマッチアップでした。
いつもお疲れ様です
cimaの国産のところは、コックさんではないでしょうか?その方が、後の捌いちゃると意味が通ると思います
コメントありがとうございます!
なるほどです、CIMAということで私はハスリングのことを言っているのだと思ってました!(捌く=売りさばくという具合です)
こちらはひとまず修正しておきました!
このバトル大好きなので書き起こしと解説お疲れ様です!
1つ気になったのですが、
句潤の4バース目
「流行り見過ごしちゃって特訓フロー」
ではなく
「流行り見過ごしちゃって特急フロー」
ではないでしょうか?
前の文脈でもある「見過ごす」や次の「train」や「ローカル線」ってとこを見ると
電車つなぎな気がします!
いつも拝見させていただいています!
句潤の4バース目は
>流行り見過ごしちゃって特訓フロー
ではなく、「特急フロー」ではないでしょうか?
その後の電車の流れや見過ごすとの文脈も合うような気がします!