[JOE]
負けるわけはねぇ ウジミツごとき
サイファーで越えた丑三つ時
ライムで首狩って集中治療室
浮き足立ってる宇宙飛行士
顔面だけなら札付きのワルか
俺たちは腐ってもラッパー
韻を踏むのがまずは大前提
わからんMC 安らかに眠れ
[ウジミツ]
あー別に俺は足浮いてねぇ
オマエが宇宙飛行士?
浮いてんのはオマエの方じゃねぇ?
Yo そんな感じ 俺か?
あーどうでもいいけど J.O.E どきな
あー オマエ なんだっけ名前?
もうスラスラ読めてねぇ
そこら辺でサイファーしてた
俺がサイファーすりゃみんな盛り上がるからやってただけだ
[JOE]
Yo 俺はそう サイファーヘッズじゃねぇ
俺はそうしに来てるジャイアントキル
Yo オマエそう
ウジミツ ウジミツくん
山田孝之? オマエ頭固すぎ
ふざけんじゃねぇ 俺のライム
焼肉ではねぇ
そう韓国 ソウルじゃなく
俺の韻にはこっちのソウル 魂が込もってんだよ
[ウジミツ]
「魂が込もってる」 それ楽屋にいるMCもみんな込もってる
自慢になんねぇ そういうこと聞いて
メンチ切られても心は揺るがねぇ
どうでもいいぜ オマエ JOE?
ここであしたのジョー
力石のようにシブい声を出したとこで
首振ったって 俺は縦にしか揺られない
概要
8小節2本
勝者: ウジミツ
解説
UMB2016 2回戦 福井代表 JOE v.s. 広島代表 ウジミツ
今回はUMB2016からこちらの一戦を紹介します。
SAMとの延長を制した初出場のウジミツに対して、同じく本選初出場の福井代表JOE。じょうではなくJOEですね。
それでは試合を見ていきます。
まずは先攻のJOE。個人的にこういう手垢のついてないフレッシュなライミングはかなり好きで、特に合わせやすいビートにキッチリとハマっていて、会場からもかなり反応のあった一節ではないかと思います。
一方のウジミツ。こちらは後攻だけあって相手の言葉を利用してカウンターをしかけにいってる感じで、なかなか「らしい」打ち返し方になってます。
JOEの方がストック・ルーティーンを駆使したきれにまとまったライミングなら、ウジミツはそれら来た言葉を瞬時に打ち返すアンサーに力点が置かれている感じですね。
そしてそれでもなぜかウジミツの方が余裕があるように感じられるから不思議です。
JOEの方は非常にうまくライミングとその場の空気を読んだデリバリーを混ぜ込んだバースを吐いているのですが、いかんせん余裕の無さがrapに出てしまっている引用でした。
そう考えるとウジミツのこの余裕あるさばき方は本試合でも一つのアクセントになっているように思いました。同じく初出場ですが、こちらはどことなく貫禄を感じさせます。
例えばアンサーひとつとっても、JOEの方はライムが先行しすぎている分、内容で聞かせていくウジミツと比較するとどうしても競り負けてしまうような感じでしょうか。
また、8×2というレギュレーションの都合上、どうしてもウジミツの方に手数の有利が表れてしまっている感じでした。
そんなわけで勝者ウジミツ。SAMを延長で下した実力は伊達ではないですね。とにかく最初から主導権を握りっぱなしな印象でした。
ちなみにウジミツ対SAMの試合も両者の良さがよく出ていて非常に見応えのある対戦になっていました。是非こちらの試合もご覧ください。
[UMB2016] ウジミツ vs SAM