[ANCHAIN]
CLUB CITTA 俺だって落ちこぼれ
でもこんなとこに立ててマジでありがとう
CLUB CITTAの前でビビったヤツは速攻シャットアウト
俺がまず上げてくぜ
一足早く聞かせる除夜の鐘
俺に負けたんだったらしょうがねぇ 胸張って帰れ
誰をもぶっ飛ばすハイグレード 俺は俺
この道は譲らねぇ かかって来い yo
[PUNPEE]
なんか流暢にしゃべってる岩石
だと思ったら仙台代表のANCHAIN
なんだよコイツ仙台代表
悪いけどオマエにこの先の展開は無いよ
NITRO MICROPHONE UNDER-UNDERGROUND
俺実家から出てきてこの佇まい
つまり着てんだよこんなカーディガン
あんたはホントに 恥ばっか 恥ばっか
[ANCHAIN]
韻踏むだけだったらループするブームとスクープにビビってるアイドルの方がまだマシ
それだったら俺は燃え尽きる大和魂
憧れてるぜ長渕剛
悪いけどオマエの方が才能あるかもしんねぇ
だけど俺は絶対曲げねぇ信念
オマエよりも終わりたくない夜を越えて来たんだよ
[PUNPEE]
熱い 熱い ANCHAINが熱い
でも言葉巧みに使う 俺PUNPEE
分かるか観衆 俺ダンプ松本みたいな男気で決めてく
しどろもどろになってる足元
あんた色物とか四の五の言ってんじゃねぇよ この木偶の坊
Yo 練習して来年もちゃんと出るのよ
[ANCHAIN]
出るのよって言われたらママに感謝
だけどもっと伝えたいことがあんだ
何人もの男が散ってった
その上に俺はCLUB CITTAに立ってる
優勝して一番 分かったことは
有名になりたくてやって来た訳じゃねぇ
それは名誉 綺麗ごとじゃねぇよ 欲しいのはリスペクト
だから30日 CLUB CITTA上がれよ
[PUNPEE]
上がれんようだから獲る30万
その道までは俺はあっちゅう間
分かるかアンタANCHAIN
オメーは100点中で言ったらたったの3点
俺はこうやって滑舌回す ろれつ
アンタただのゴーレム
分かるか? ただのアンタ野球部員
俺はかっこいい まるでハンカチ王子
概要
8小節3本
ビート: NITRO MICROPHONE UNDERGROUND / NITRO MICROPHONE UNDERGROUND
勝者: なし(延長へ)
解説
UMB2006 仙台代表 ANCHAIN v.s. 東京代表 PUNPEE
今回はUMB2006からこちらの一戦。UMB2006もとっくに10年以上の大会なってしまいました。
PUNPEEと言えばMCの他、DJやトラックメイカーとして現在も活躍していて、国内で最も成功した音源アーティストの一人と言っていいかと思います。
現在の姿からはあまり想像できないかもしれませんが、この当時はUMBやダメレコ主催の3on3 MC BATTLEなど、多くの大会で実績を残していました。
試合の方ですが、ビートがNMUということでこの時点で会場がかなり盛り上がっていて、そこへ先攻ANCHAINの愚直で熱の込もったバースがスタートしていきます。
このANCHAIN、本選初登場でプロップスで言うとPUNPEEには遠く及ばないものの、通る声とメッセージング、そしてたまに入るストックを武器にPUNPEEと渡り合います。また、ビートとの相性がいいですね。
対してPUNPEEの方はこの当時から群を抜いていたビートアプローチやフロー、ユーモラスなデリバリーを武器に彼らしくビートを掌握していくのですが、ANCHAINのrapがやや時代を感じるのに対して、こちらは今見ても安心して見ていられます。
スキルどうこうよりもPUNPEEのrapはわかりやすいユーモアが非常に効果的で、例えば以下のような笑いを誘うラインが要所要所で内容に起伏を生んでいる感じです。
どうでしょうか?熱いトラック、熱い対戦相手に挟まれるような形ではありましたが、そこに合わせながらも自分のキャラクターをしっかりと出しているように感じます。
試合の流れ的にはANCHAINが熱いラインやタイミングを見計らった上で展開するストックをもとに、オーディエンスを攻略しにかかりますが、それをポイントポイントでPUNPEEが盛り返すという感じで、一進一退のバトルが繰り広げられていたように感じます。
そんなわけで勝負は引き分けで、延長戦へ進んでいきます。この大会はキャラの立ったMCも多く、また面白い試合もたくさんありました。DVDは現在やや入手困難なようですが、豊作なイベントだと思ってます。
当時はUMBの他に比肩しうる大会もなく、ここで得られるプロップスは相当なものでしたので、そういう意味ではANCHAINはしっかりとシーンにその名を刻むことができていたのではないかと思います。