[KZ]
Yo 呂布カルマが数年使って
勝ち上げたスタイルの表面だけをなぞってる
クソ若造 なにやってる バッタもん
オマエにスキルってやつを分からそう
俺の心の臓はここだ
I’m a インファイター
戦極16章 俺に任せれば心配無い
I’m a ホームのドープなMC
しっかりチェックしなテクニック
[悪影]
Yo インファイターが外ばっか向いてりゃ楽だよな
そんなスタイルだ
表面ばっかなぞってるかどうか
オマエはそれ体現してんだ
大阪じゃなきゃ呼ばれねぇような老いた老兵が
戦極 今から落ちた
ここで俺に何が言えんだ
横浜? さっさととんぼ返りして来いやオマエ
[KZ]
No, no 横浜じゃなくて俺はI’m a 大阪
今日はそろそろ 俺様は王様
よろしく コイツはただのセルアウト
ツノ出せヤリ出せエスカルゴ
コイツとは俺は別角度
今宵叩いてくすべての試合 ベストバウト
客の方向いて沸かせられねぇ若造
ところでオマエ地元で呼ばれてんの?
[悪影]
人の体に触れなきゃ盛り上げられねぇエンターテイナー
そうやっていつまでもマスかけや
エスカルゴ オマエはサイゼリヤ
安っぽいライム こんなもんだろ?
表面なぞって何年やってんの?
胸元のコカコーラみたいに弾けるバブル
今日オメーに勝つことは無ぇよ
概要
8小節2本
勝者: 悪影
解説
戦極MC BATTLE 第16章 一回戦 KZ v.s. 悪影
今回は戦極の第16章からこちらの一戦を取り上げたいと思います。
悪影です。おそらく紹介するのは初めてですが、このMCはとんでもないパンチラインを飄々と落としてくるタイプで、ジワジワと人気を集めています。おそらく好きな方も多いかと思います。
かくいう私もかなり好きなタイプで、たまにグサりとくる言葉の選び方をするので気が抜けません。
今回の一戦でも「おぉ」と唸らされるラインが度々入り、試合の流れを徐々に掌握していく流れとなりました。
試合は先攻のKZからで、そんな悪影のスタイルを「呂布カルマの表面だけなぞってる」と攻撃するところから始まります。
今回のKZはどこなくバイブスが高まっている感じで、「クソ若造」「I’m a インファイター」など、臨戦態勢な表現が目立ってますね。
対して後攻の悪影、ファーストラインがこちら。もう乗っけからパンチライン出てますね。相手の言葉を拾ってのカウンターで、熱の入ったKZに対して冷静なトーンで打ち返しているような感じです。
熱の入ったKZに対して、声を荒げることもなく淡々とアンサーで倍返ししていく感じが非常に良い感じで、会場の空気はもう悪影の方へ流れていっていたような感じです。
キャリアもrapのテンションもKZの方が勝っていたわけですが、そんなことはお構いなしに悪影は平静を保ちながら自在に試合をコントロールしていて、逆にKZの方が必死にあがいているような印象でしょうか。
2バース目「エスカルゴ オマエはサイゼリヤ」のラインを筆頭に、KZが言葉を吐いただけ、悪影の方はそれを燃料に自分のrapの威力を増していくような格好で、後攻の利を見事に活かして優位に試合を運んでいたのが印象的です。
そんなわけで勝者は悪影。この試合はもう最初の1バース目、悪影冒頭のラインから試合の流れがある程度決まってしまったかのような展開で、KZが善戦していた分、悪影のアンサーが光ってしまったような流れになっていました。
悪影、もともとワクワクするようなrapをするMCですが、後攻になるとその期待が倍増しますね。特に今回のような8×2の短い試合ならなおさらです。