[NAIKA MC]
会いたかったぜこの野郎
オイ 宿命みてぇだな オメーと戦うのはよ
ホント仲良いけど今日は殺しちゃお
ネクタイ曲がってるよ
大丈夫? ビシッと姿勢正せや
アァ? ダッセー言葉
売れた分 なんか安くなったんじゃねぇの?
[DOTAMA]
今年 どちらがどれだけ努力して名前広げたかは暗黙の了解
誰もが分かってる 突くぜ核心
般若さんじゃねぇが 俺だって核心突いてやるぜ
Yo 群馬 ちゃん付けで呼んでくれてありがてぇが
「ちゃんと ちゃんと」 うるせぇよ
ちゃんちゃんこ でも着て
[NAIKA MC]
ちゃんちゃんこ 着てもいいけど
オマエ 鬼太郎ばりに髪の毛飛ばすぞ
…無かった 寂しい話はヤメてよね
なにが「DISの極み」だよ ゲスの極みと一緒だろ
「私以外私じゃないの」とか言っとけボケ
オマエも文春砲に撃ち抜かれろ ボケ
[DOTAMA]
撃ち抜かれる前に サラッと避ける
そしてまたブーメランのように戻ってくる
その髪の毛刈る
あ ゴメン やっぱり無かった
アデランス アートネーチャー リーブ21
やはり突くぜ核心 俺がここで勝つ
MC DOTAMA武士の一分
概要
8小節2本
勝者: なし(延長へ)
解説
UMB2016 二回戦
群馬代表 NAIKA MC v.s. UMB VOTE代表 DOTAMA
今回はUMB2016からこちらの一戦を紹介します。
昨年は決勝で惜しくも敗れてしまったDOTAMA。今年はUMB VOTEよりファン投票による代表選出での登場となります。
そしてその対戦相手がNAIKA MCということで、UMB2011のBEST4と同じマッチアップとなりました。この二人、群馬-栃木で仲がいいのですが、何かと対戦数も多い印象です。
それではバトルの内容を見ていきます。
先攻はNAIKA MC。「宿命みてぇだな」とこのマッチアップのドラマ性を強調し、場の空気を上げていきます。
「今日は殺しちゃお」と戦う姿勢を前面に打ち出すNAIKA MC。「売れた分なんか安くなった」というdisも強烈で、遠慮なくバンバン言いたいことをぶつけていく感じがいいですね。
対して後攻のDOTAMA。「どちらがどれだけ努力して」というアンサーでスタート。音源制作やLIVE、メディア出演など、各方面で露出を増やしてきたという点では確かにNAIKAと比べるべくもありません。「売れて安くなった」というdisに対してストレートなアンサーになっている感じです。
また、この二人は気心知れた仲ではありますが、対決の内容・構図はアンダーグラウンド対オーバーグラウンドという図式そのもので、その辺りもまた面白いですね。
そして試合は後半戦へ。DOTAMAの放った「ちゃんちゃんこ」を受けて「鬼太郎ばりに髪の毛飛ばすぞ」とアンサー。また、直後には「(髪の毛が)無かった…」と自虐も交えた揺さぶりで会場に笑いを誘います。
自らのキャラやオーディエンス、対戦相手など、使えるものはすべて利用してとにかく場を盛り上げるということにかけてNAIKAは本当に強いです。また、相手の言葉に即座に反応していく瞬発力も彼の強さの源泉という感じがします。
その後も「オマエも文春砲に撃ち抜かれろ」と時事ネタも絡めた表現でテンポよくdisを重ねていきますが、まったく飽きさせない切り口で攻め続ける点はさすがです。
そして後攻のDOTAMA。相手の言葉をかわして「髪の毛刈る」「やっぱり無かった」と、先ほどの話題を蒸し返しつつ笑いを誘うrapで対抗していきます。もちろん会場も爆上がりでNAIKAと同等かそれ以上の饒舌ぶりを発揮していきます。
口汚いdisではないにせよ、相手の繰り出した話題に対してそれを上回る内容で切り返していくのはアンサーとして非常に真っ当ではないかと思います。やはりDOTAMAはエグいdisよりもこうした会場のテンションを一発で持っていくようなアンサリングに長けているように感じます。
そして試合終わって判定は五分の引き分け、勝負は延長戦へと持ち越されます。
どちらもキャラの出たいいrapをしていたものの、まだまだ持っているものをすべて出し切っていたわけではなさそうで、これはナイスジャッジだったのではないでしょうか。
ここで終わってしまっていたら不完全燃焼な感は残ったと思いますが、判定が功を奏してまだまだこの対決は続いていきます。