[mol53]
首につながったチェーン
誰かに飼われてるdogには興味がねぇ
俺は俺だけ 自分の道のり信じてマイクを掴んだぜ
Sky’s the limit アイツが教えてくれた
マイクの持ち方 オマエの殺し方
誰が相手でも変わらねぇ
俺は俺のままぶつけるだけ
[ウジミツ]
はい 勝手に殺してください
俺は死体になった後ウジが沸き
またウジミツとなり また復活しますから
そしてあなたの首かっ切りますから
アァ? mol53 オマエ全然熱量今日足りてねぇぞ
そんなんじゃ俺どころかゴミさえも燃えることができねぇ
もっと来いや オイ
[mol53]
死んだらオマエは終わり
人生はそこまで くだらねぇ その話
こういうヤツが勝つMCバトルはくたばりな
俺はそいつをぶち壊してぇ
オマエみたいなザコが踏み台だぜ
イチから勉強し直せ
HipHopのカルチャー汚すんじゃねぇ
[ウジミツ]
けなしてねぇ 汚してもねぇ
イチからやった結果 ここまで来ただけ
それも分からねぇ 目も見れねぇ
どうした? 今日もまたキメてきましたか? アァ!?
オイ 目が見えてねぇっつって
やっと目ぇ見始めたな
まぁそんなスキルじゃ 俺にはまだ到底及ばねぇ
もう一回やり直せ
[mol53]
わかった オマエは俺の影になれ
でもオマエのrapじゃ俺は踊れねぇ
逆に言うと 俺の影になってオマエは一切 俺に追いつけねぇ
クサの話とか ドラッグの話とかもうウンザリだ
それでしかオマエは俺をdisれねぇ
死んだ方がマシだぜ
[ウジミツ]
死んだ方がマシだぜ? オマエ俺の話聞いてなかったのか
死んでからまた復活するって何回言ったら分かんの?
オマエの耳は飾りですか?
オイ ギラついた目 でもそんな目で見られたって俺はなにも感じねぇ
どうした? どこ見てる? 下向いてる?
おカネ落ちてる? カネだったら貸してやるぜ
[mol53]
ハッ ウシジマくんだもんな くだらねぇギャグ
スニーカーも汚れてねぇ ストリートも知らねぇヤツ
そういうヤツがマイク持って何をしゃべる? 俺には伝わらん
客を上げることに必死になって
オマエはスタンスに踊らされてるだけ
見えない糸が吊り上がってるみたいだぜ
俺にも遊んでっていうぐらい コイツをちょん切ってやるぜ
[ウジミツ]
別に繋がれてねぇ 自分の足で歩いてるぜ
あぁ 俺が歌ってんだからなんかしゃべんじゃねぇ
どうした その格好 俺の手の上で踊るか?
またどうした? そのマーク
見えてねぇよ disも聞けねぇのか
さっきも言った 他のとこ見てんじゃねぇよ
Dis 真っ向から受けろ 馬鹿野郎
概要
8小節4本
ビート: DJ CELORY a.k.a Mr.BEATS / 愛だらけ feat. MUMMY-D, HAB I SCREAM, Keyco
勝者: mol53
解説
UMB2016 BEST16 宮崎代表 mol53 v.s. 広島代表 ウジミツ
今回はUMB2016からこちらの一戦をピックアップします。
本戦初出場、広島代表のウジミツがここまで勝ち上がってmol53と激突します。
この二人のマッチアップで、バチバチな展開になることは想像つくかと思いますが、なんとビートはバトルDJであるCELORY自身の楽曲「愛だらけ」。ご存知の方はお判りかと思いますが、これ以上ないくらいにめちゃくちゃピースフルなトラックです。一体どうなってしまうんでしょうか(笑)
さて、試合内容ですが、先攻mol53は「誰かに飼われてるdogには興味がねぇ」と初っ端から相手をなじっていきます。
本試合のmol53は意気込んだウジミツに呼応するように、またアクの強いトラックでビートアプローチで魅せる余地が少ない分、完全にメッセージングとパンチライン・アンサーにシフトして臨んでいますね。
特に2バース目、「HipHopのカルチャー汚すんじゃねぇ」 など、ヤングたかじん戦でも見られたやや原理主義的なHipHop観を展開しているのがわかります。
対して後攻のウジミツ。こちらもmol53に負けず劣らずの高バイブスで、「アァ?」と威嚇したり、「オマエ全然熱量今日足りてねぇぞ」と煽り立てたりと真正面から向かってます。
特に2バース目は最高で、「目も見れねぇ」のあたりから「今日もまたキメてきましたか?」という部分まで一気にエンジンがかかってmol53に対してピンポイントな煽り文句をぶつけていく場面はホントに素晴らしいですね。オーディエンスもよく反応していました。
そんな感じで序盤から早くもバチバチムードの漂う展開となり、まさに期待した通りのバトルが繰り広げられることになりました。この煽り合い貶し合いの雰囲気がたまりません。
そして試合後半。mol53は「オマエは俺の影になれ」「一切俺に追いつけねぇ」と整然と優位をアピールしつつ、「ドラッグの話でしかdisれねぇ」とぶちまけます。対してウジミツ。「死んだ方がマシだぜ」というラインに反応して「オマエの耳は飾りですか?」と声を目一杯に上げて切り返します。
また、ラストには「おカネ落ちてる? カネだったら貸してやるぜ」と捨てゼリフのように吐き捨てるのですが、随所に重たいラインがある中でもこのボリュームの上げ下げがウジミツのバースにアクセントを付けている感じですね。
そんな調子でメッセージの打ち合いという意味ではなかなか拮抗していて、さらにバトル中の睨み合いもかなり迫力があります。一進一退といった感じで試合が推移します。
そして最後のバース。mol53からは「スニーカーも汚れてねぇ ストリートも知らねぇヤツ」という渾身のパンチラインが炸裂します。ここはオーディエンスからの声もかなり上がっていました。
対してウジミツ。「踊らされてる」とのラインに「別に繋がれてねぇ 自分の足で歩いてるぜ」と返しその後も攻撃を手を緩めずrapをし続けますが、なかなか決め手となるパンチラインを出せずに終了しました。
結果はmol53の勝利。どちらも力の限り相手を威嚇し合った鬼気迫る展開のバトルでしたが、オーディエンスの共感を呼んだラインを繰り出していたmol53が競り勝った格好となりました。
ウジミツは惜しくも敗れてしまいましたが、本選初出場でBEST16まで勝ち進んだという点ではかなりの好成績を残せたのではないかと思います。また、先日取り上げた一回戦のSAMとのバトルも素晴らしかったのでこちらも是非ご覧ください。
[UMB2016] ウジミツ vs SAM
※ Sky’s the limit
The Notoroius B.I.G. / Sky’s The Limit
※ ウシジマくん
闇金ウシジマくん。