[UMB2012] 早雲 v.s. R指定

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早雲 v.s. R指定

UMB2012 BEST4 京都代表 早雲 v.s. 大阪代表 R-指定

UMB2012_早雲_vs_R指定

今回はUMB21012からこちらの一戦を取り上げます。

準決勝で関西勢同士の対決となりました。それではリリックをご覧ください。

[早雲]

日本一を決める前に

まずは決めようか関西のエース

俺に勝つのは難解度S

フタを開ければワンサイドゲーム

俺はみんなから喝采を得る

関西のエース オマエは燃える

燃焼してくさ 俺なら戦況

つまり顕著に表す俺のスケール


[R指定]

Yeah 決めようぜワンサイドゲーム

オマエもZERO-Gravity脱退してみる?

まずは何回やったって俺が勝ち上がる

なぁ見せるボケ・ツッコミ 関西の芸風

Ei yo 俺とRITTOの試合がヤバ過ぎてその次の試合スベっとんやんけ

オイ どないなっとんねん

どっちが関西背負うか決めようぜ


[早雲]

過去の話をすんなよ 俺の目を見て

バチバチな試合がやりたいんだろ?

関西をレペゼン やろうかオマエと二人で

年少だけど 俺は下克上のつもりで挑んでるさ

でもオマエには優勝は荷が重い だから俺に貸せよ

俺が そう倒してやるさ決勝 血と汗と涙の結晶さ

ZERO-Gravityは脱退しない俺で保ってんだよ


[R指定]

Yo 俺には荷が重い? オマエよう韻で噛みつくけど 牙もろい

オマエのその着た鎧 汚いだけ脱ぎ捨てろ

オマエじゃここじゃ勝てない

だから ちゃんと見せてやるよどっちがうまいか

どっちの方が上手(うわて)か どっちが踏んでっか

そんなもん関係ねぇ中身で勝負

フローで勝負 ライムでも勝負 なんでもええわ


[早雲]

しっかり噛み付く オマエの方が牙もろい

オマエは偽物か韓国製チマチョボリ

まるで俺ならレペゼン京都北大路

走ってる佛教大学 スッと配達

する耳元 君こそヘタクソR指定

ラップしてぇとか適当 に乗っけるか

まるでトーテムポール見たいに突っ立ってるだけさ

2ターンテーブルの上でしっかり踊っていかなきゃダメだ


[R指定]

韓国やったら オマエもドラム缶に詰め込むニダ

尼崎 ミヨコスミダ やってきた感じ

オマエ床下の白骨死体 俺もっとヤバいライム発掘したい

からやらしてもらってるだけ オマエ韻踏むだけ

終わってるスタイル 未だに2006年

時代遅れ? ちゃうちゃう 知恵遅れ もっとヤバいの見せとくれ


[早雲]

Ei オマエの方が知恵遅れさ 頭の回転がおかしいさ

頭の回転数 ハイセンス 俺ならはい扇子 左団扇

楽勝で乗っかるビート まるでこれヒートアップ

ニットキャップかぶってるからじゃないさ

頭がおかしくなりそうな熱量

オマエと結合 してヤバいバトルをしようや


[R指定]

ヤバいバトルでもそれはオマエの負け

これちょっとした早とちりか知らんけど

これピアノ弾いた綾戸智恵

みたいな感じで歌っとけ まぁどっちへ

転んでも俺の勝ちってとこだけは変わらねぇ

なぁ わかってるか? 来年の話したら鬼が笑う

オマエのライムありきたり オチがわかる

だから俺がここらへんでしっかりと見せたる

鳥肌立つバースお見舞いします fuck!

概要

8小節4本
ビート: 情報募集
勝者: R指定

解説

UMB2012 BEST4 京都代表 早雲 v.s. 大阪代表 R指定

UMB2012_早雲_vs_R指定_3

今回はUMB2012、BEST4からこちらの試合です。

R指定が強いのはもちろんですが、本選初出場でベスト4まで上がった早雲も相当な実力者で、本大会でもダークホース的な活躍をしており、この試合もR指定を相手にいい勝負をしていると思います。

京都-大阪という関西対決になりましたが、試合展開もライミング合戦となっていて両者のカラーがいい感じに出ているバトルになっています。

また、R指定の3バース目、「終わってるスタイル 未だに2006年」というラインですが、このUMB2012をバトル史上のひとつの画期と捉えた場合、中々意義深い発言に聞こえてきます。

2006年といえばもはや伝説的なHIDA対FORKの死闘を含むその年のUMBが思い当たることと思いますが、そこから数えて6年目となったこの2012年、すでにフリースタイルラップはとんでもない水準に達しており、その牽引役の一角たるR指定からこのラインが出てくるという点でもバトルの歴史を感じさせてくれますね。

また、これは私見となりますが、MCバトルのレベル的な面で言っても2011から2012は一つの画期であったと思います。

ラップの技巧的側面の他、地方MCの選手層、オーディエンスの質など、いろいろな面で変化が見て取れます。また、2012では新チャンピオンR指定が誕生し、それまでの晋平太時代からの移行期にも当たるので、シーンのドラマという点でも新しい物語の始まりとなった印象です。

UMB2012_早雲_vs_R指定_2

ちなみに早雲といえばUMB2015でもベスト4まで勝ち上がっていたことが記憶に新しく、今や全国区のプロップスを得ていると言っていいかと思います。個人的にも好きなMCの一人なので是非今後も活躍していってもらいたいです!

※ ZERO-Gravity

早雲が所属する京都のクルー。

※ バチバチな試合がやりたいんだろ?

ベスト8 対RITTO戦での「もっとバチバチな試合がしたい」というR指定のラインを受けて。

※ 尼崎 ミヨコスミダ

尼崎事件

※ 終わってるスタイル 未だに2006年

UMBで言えばFORK、HIDA、カルデラビスタなどが活躍していたのがこの時代。2012時点と比較してもビートアプローチやメッセージ性の重要度、また判定を下すオーディエンスのレベルなど、様々な面で隔世の感がある。要するに「ライミングに囚われすぎたダセえラップしてんじゃねぇよ」くらいのニュアンスなのではないかと解釈できそうです。