[UMB2012] JONY THE SONATA v.s. 田中光

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JONY THE SONATA v.s. 田中光

UMB2012 金沢代表 JONY THE SONATA v.s. 千葉代表 田中光

UMB2012_JONY_THE_SOTANA_vs_田中光

今回はUMB2012からこちらの一戦を取り上げたいと思います。

[JONY THE SONATA]

まず 4度目の挑戦

飽き飽きしているヤツらも

ワクワクさせるぜ

バックパックの中には

言葉を詰め込んだ

言葉のマニア

初めてだけど 言葉交わした

明日から友達 マイメンと乾杯

それができれば一番いいな

ビートの上はI’m a Kendrick Lamar


[田中光]

Yo 4回目か 俺は1回目だ

俺はあとで乾杯できるかわからないが

とりあえず今全力を吐き出すことだけ

集中している俺のrap

田中光 千葉代表

うーなもんはどうでもいいんだ

今あるもんは全部吐き出しながら

テメーとぶつかり合いたい

それだけなんだ


[JONY THE SONATA]

俺がJONY THE SONATA

金沢代表

勢いでごまかすんじゃねぇよ

俺は大波 日本の荒波

俺は騙されないバカな女に

わかる? I’m JDS and da microphone

君のフローも一番いいけど

俺もいい next grooveつくってく

これは曲みたいな存在さ


[田中光]

Yo 俺がごまかし

まぁ それはオマエが思ってるならいいが

俺は千葉から 荒波の中で育った

俺のスタイルを見な

田中光 俺はこんな感じで

やってるけど言葉に嘘はなく

フロー 実際そんなもんは

どうだっていいんだ

熱量 そんなもんでぶつかり合おうぜ


[JONY THE SONATA]

Yeah お互い荒波に飲まれてる

離岸流で削られた岩のよう

鋭く研ぎ澄ました包丁

言葉の中でそれが膨張

もうちょっとマシな言葉を

運んでくぜ まるで佐川

みたいにオマエに毒 送り込む

まるでストレート

まるでゴジラ松井


[田中光]

Yo 色んなもんを送り込んでくれよ

俺も悪もん 全部送り込むよ

www.com youtubeで見たって

実際のLIVEはわからねぇ

だからとりあえず乗れ

俺も荒波のようにフロー

しながら と言うよりは

ありったけの地球と回るだけさ


[JONY THE SONATA]

気持ちよさそうに歌ってるけど

これオマエの地元のカラオケ大会じゃねぇ

鐘は鳴らねぇ どっちに手が挙がるかの証明

お互いエンターテイナー

ステージの上では背中も恥も見せねぇ

俺は片手 右手のmicrophone

一本上等 真実の直球


[田中光]

右手microphone 俺も同じだぜ

聞かしながらエンターテイナー

なことは考えてねぇな

俺の言葉そんなものは

全部オマエに送っているんだ

Yo わかるか? この価値が

自分たちの価値観を嘘をつくことなく

全部吐き出す

それはまるで地球と回りながら

言葉たちを全部ぶつけるように

概要

8小節4本
ビート: Gang Starr / Code Of The Streets
勝者: JONY THE SONATA

解説

UMB2012 金沢代表 JONY THE SONATA v.s. 千葉代表 田中光

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今回はUMB2012からこちらの一戦を紹介します。JONY THE SONATA対田中光です。

毎年激選区の千葉を抑えて、今大会は田中光が本選に初出場となりました。

一方のJONY THE SONATAですが、こちは逆に地元金沢は牙城と呼ぶに相応しく、この予選から代表として何度となく本選に来ています。

両者、「ハマればとてつもなく強い」という点では共通しているものの、正攻法でライミングを積み上げるJONYに対して、田中光歌うようなフローと熱のこもった言葉の畳み掛けで場を沸かしていくスタイルで、それぞれまったく異なるrapを披露しています。

また、上記に加えてどちらもビートアプローチが本当に独特でキャラがよく出ていますね。こういう組み合わせは見ていて面白いです。

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さて、試合の内容ですが、先攻のJONYは安定したライミングでクオリティの高いrapを仕掛けます。

序盤では「ワクワク」から「バックパック」など、何気ないライミングの積み重ねが非常にかっこいいです。

対する田中光も独特の歌うようなフローを展開しますが内容でいうと相手と全力でぶつかり合いたい、というバチバチな表現に終始していて、そのギャップが印象に残ります。

田中光は爆発するポイントとそうでない時の落差が激しく、また、ピーク時の瞬発力がとてつもないMCなのですが、それだけにややビートに左右されるタイプのMCであるように思います。

両者比べて見て、JONY THE SONATAの方は試合の全般にわたって非常に丁寧にrapしているという印象があります。

ライミングもそうですが、2バース目の「勢いでごまかすんじゃねぇよ」や、次のバースでは、「もうちょっとマシな言葉を運んでくぜ」「まるで佐川」など、デリバリーの一つ一つに工夫があり、Rapそのもののバリエーションも豊富です。

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特に最後のバースの冒頭、「気持ちよさそうに歌ってるけど」「これオマエの地元のカラオケ大会じゃねぇ」というラインからは本バトルで最もヤバい一発だと思います。かっこいいです。

またその後に続いた「鐘は鳴らねぇ」「どっちに手が挙がるかの証明」という部分も含めて、意味の通り方が田中光のそれを上回っていた印象です。

この流れが続き、バトルの結果はJONY THE SONATAの勝利となりました。田中光の方はバイブスや熱をもった言葉で仕掛けにいっていましたが、今ひとつ乗り切れていなかった感じでしょうか。

バトルの流れ次第ではいつ爆発しても不思議ではなかったですが、このバトルはやはりJONYですね。

※ Kendrick Lamar

U.Sのラッパー。

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