[bunTes]
verse1 耳元に
不法侵入するflow
オマエら一言一句聞き取れ俺のHipHop
しつこく 密度濃く 与えていくだけ
まぁ 首振りな
横でも上だってどちらでもいい
からBBにかます we sell
首振らすHipHop お分かり?
[萌黄]
俺のHipHop 言ってるけれども
Rapは確かにうまい
だけどアイツお客さんも盛り上がってないから
スベってる間違い無い
あたしの方がrapは巧い
オマエになんか負ける気さらさら無い
戦極 年末
アタシが2015の王者 間違いない
[bunTes]
Yo ブタがただ飛んで跳ねて
それでなに? rapスタイル?
ハッ 笑いが出ちまうな
まぁ キミのサイファー
俺は初めて 行かしてもらった
その後 バトルをやった
その時は俺が勝った
まぁ 才能の差ってやつを教えてあげるよ
ビートアプローチ 何もかも違う
[萌黄]
別に才能なんてさらさら無い
だけどサイファーであたしもスキル
磨いてここまでやって来たぜ
池袋サイファー あの時は熱かった
だけどもオマエもrapは巧い
だけどアタシだってまだまだこんなもんじゃない
から2回戦続きはこの後
みんな楽しみにしといてくれ
概要
8小節2本
勝者: bunTes
解説
戦極MC BATTLE 第13章 BEST64 bunTes v.s. 萌黄
今回は戦極13章からこちらのバトルを取り上げたいと思います。戦極ではお馴染みの両者。どちらも好きなMCです。
それでは試合の内容を見ています。
先攻はbunTes。「一言一句聞き取れ俺のHipHop」とシリアスなビートの上にシリアスなrapを落としていきます。「与えて / いく / だけ」など、言葉を短く刻んだ囁くようなフローもbunTesらしい独特なフローになっていますね。
対する後攻は萌黄です。純粋なRapで言うとbunTesの方にやや分がありそうですが、こちらも非常にいいパフォーマンスに見えました。
言ってる内容やライミングに特別優れたひねりがあるというわけでもないのですが、声質やビートアプローチがビートにハマっていてこちらも中々かっこいいです。
それを受けての後攻bunTes2バース目。「ブタがただ飛んで跳ねて」と、いきなりのdisです。
このバトルのbunTes終始いつも以上の余裕を見せていて、「才能の差ってやつを教えてあげるよ」など、スキルのアドバンテージを前提にバトルを優位にしようとする、そんな試合運びをしています。
続いて萌黄の2バース目、最後です。「別に才能なんてさらさら無い」とその前提を呑んだ上で「あたしだってまだまだこんなもんじゃない」とバイブスで勝負に行くような内容になってます。
また、ステージ上を激しく動き回り、落ち着いた雰囲気のbunTesとはこれまた対照的ですね。視覚の上でもいいパフォーマンスをしていたと思います。
総じて、意図的かどうかはわかりませんがbunTesの方はあまりテクニカルなrapになっていなく、ただ内容の面で自身の優位性をアピールしていくという感じでした。
一方、萌黄の方はそれをバイブスで上回ろうと画策しますが、熱量不足で試合の流れを覆すには至らず、という感じで推移していった印象です。
そんなこんなでバトルは終わり、結果はbunTesの勝利となりました。
8×2の短さも手伝って、双方攻め所がそれほど多くない感じでした。これがもしもう1バースずつあったらまた違った展開、結果になっていたかもしれません。
bunTesも好きですが、一回戦で萌黄が消えてしまうのは惜しいですね。個人的にはもっと見たかったな、という印象です。