[MC KREI]
まだまだお客さん 調子はどうっすか?
盛り上げたいなら声を上げなよ
俺もしっかり 声出してくぜ
K-razy しっかりと話をしようぜ
クレイジーに取っ払ったブレーキ
しっかりこのステージでスゲー意味を出してくから
しっかりと俺のカラーを受け止めろ
そしてそのベロしっかりと吐き出して
[K-razy]
ステージで勝つのは絶対K-razy
コイツ切り刻んで鉄板ステーキ
ハッ そしてそうそう
K-razyのチェーンソー
まるでフレディとジェイソン
のようにすぐに切り刻んでく
つーか名前似てんなぁ 思ってた
KREIとK-razy 名前プロトタイプ
コイツに足りへんフローとライム
[MC KREI]
適当な言葉も フローとライム
オマエを飲み込む クロコダイル
1バース決めた ステーキキッチン?
知らねー俺の方がスゲーし良いし
busyにeasyに決めてきただけ
ワニのようにしっかりとやるぜ
それかヘビか とぐろ巻くか?
俺の前で起こすのとぐろマークさ
[K-razy]
とぐろマークかドクロマークか
なんか知らんけど クロコダイル
俺らはこの会場潤してる
砂の奴には興味は無ぇな
ONE PIECEの話わかるか?
そうそうオマエが食らいつくクロコダイル?
か知らんけど このクソのライム
俺がビート上にまたがって東京TRIBE
[MC KREI]
ぜってー知らねぇ 東京TRIBE
俺より低いな即興のライム
わかる? 適当な言葉だけ
オマエがクロコダイル?
俺はルフィ 血でぶん殴ってやるぜ
わかるかな? ONE PIECEの話
しっかりとしてる まるで黒ひげのティーチ
ばりさこの場でイジイジしてるだけ
お客さん満場一致
[K-razy]
満場一致 か知らんけど
パンチラインで挟んでサンドイッチ
してやるぜ すぐにパクリと食っちまう
楽しいバトルができてるルフィ
だがさっきも言ったようにフローが足りない
オマエの話なんてマジ聞き飽きた
マジでwackだぜKREI 俺の勝負は
俺が頂く 戦極見てろ
概要
8小節3本
勝者: K-razy
解説
戦極MC BATTLE 第12章 MC KREI v.s. K-razy のバトルです。
今回は戦極12章からこの一戦です。MC KREI 対 K-razyというマッチアップ。
KREIの方は実力十分な若手MCで、先頃フリースタイルダンジョンにも挑戦していたのが記憶に新しいと思います。
一方のK-razyは同年のUMBファイナリストで、R-指定の後継、新しい大阪の顔として定着しつつあります。
そんな両者がぶつかったのですが、これが非常に面白いバトルになっています。
KREIもK-razyも相手の内容を受けた上で巧くライミングを混ぜつつ+αを織り込んで返していく、というオーソドックスなスタイルをとっていますが、この+αの積み重ねがバトルを非常にレベルの高いものにしている感じです。
内容でいくと、「コイツ切り刻んで鉄板ステーキ」など序盤はK-razyの方が1バース目から面白いです。ひねったこと言ってます。
そんなK-razyのバースを受けて、KREIの方も2バース目辺りから相手の言葉を受けて反撃。徐々にエンジンがかかっていきます。
特に面白みのあった話題がKREIが放った「フローとライム」を受けての「クロコダイル」で、これをK-razyが「砂の奴には興味はねぇな」とキレイにONE PIECEネタでアンサーします。
そこからさらにKREIがかぶせて「俺はルフィ 血でぶん殴ってやるぜ」とマンガの細かい描写も合わせて見事に打ち返していくのです。
より強い言葉で相手へ打ち返す言葉のラリーという感じで、話題もいい具合に横滑りしつつ文脈を外さない、オーディエンスを飽きさせない展開になっています。
試合はリズムのある撃ち合いになりましたが、結果はK-razyの勝利。比較的僅差の判定だったと思います。
やはり相手の言葉を利用したアンサーが続くとどうしたって面白いバトルになっていきますね。
KREIもK-razyもライミングやボキャブラリーに偏り過ぎず、その辺りの話題の連続性を意識していたからこその展開でした。
※ フレディとジェイソン
アメリカ映画「フレディ VS ジェイソン」
※ 砂の奴
漫画『ONE PIECE』の登場人物、Mr.クロコダイルを指す。
※ ONE PIECE
アニメ化もされた日本の漫画
※ TOKYO TRIBE
園子温監督の邦画。原作は井上三太による漫画。
※ ルフィ
モンキー・D・ルフィ。漫画『ONE PIECE』の主人公。
※ 黒ひげのティーチ
漫画『ONE PIECE』の登場人物。