[P-PONG]
相手はかなりの男前
必要なんだよ心やゲン
顔面凶器 残念そうに見ないでくれ
ゴメン こんなんでsorry
装備した武器 ナイフが口達者
止まらない 言葉をfuck up
爆弾 オシャレ 言葉で止まれる
導火線に火が着いたトーナメント
[成]
Yo yo どうしたの?
アンタはいつもの 「顔面凶器 残念そうに」
何回その韻 言えばいいの?
マジ進化が足りねぇなぁP-PONG
とか言っとくぜ
アンタはそうだな今日のrapは 韻が保つ?
そんなんでいいんすか? NINJA MOB
とか言っとくぜ わかる? オマエの番
[P-PONG]
NINJA MOB これNINJA MOB
俺のrapを聞いたら みんなノる
進化論がけるぜ TRIANGLE
コイツの暗号 ドリームジャンボ
P-PONG NO.1でアンダーグラウンド
Stussy CHANEL, CHANEL GUCCI
しゃべる口 止まらないから獲る
コイツは雇われたいんだよ ゴール
[成]
Eiyo B-boyわかる?
CHANEL GUCCI なんか買えねぇよな
俺もカネは無ぇ
だからさ こうやって地方のバトルに来て
魂を売りに来たって話だ
P-PONG いつから CHANEL GUCCI
しゃべる口 そんなもん要らねぇよ
俺は魂 ソウルだけ
ただそれを伝えに来た話だぜ
概要
8小節2本
勝者: P-PONG
解説
戦極MC BATTLE 第11章 P-PONG v.s. 成
今回は戦極11章からこちらの一戦を紹介したいと思います。
神戸のP-PONG対長崎の成、どちらもUMBファイナリストでプロップスもある実力者同士です。
まずこの試合はビートがめちゃくちゃ好みでした。そしてどちらもビート負けせず自分のスキルを発揮していて、結果的にとても面白いバトルになっていたと思います。
先攻のP-PONG、いつもの通り「顔面凶器 残念そうに」や「導火線に火が着いたトーナメント」など、ビートに合わせつつ引き出しを駆使したライミングでスムーズに8小節をこなしていきます。
それに対して成は「何回その韻 言えばいいの?」と韻の使い回し指摘。P-PONGとは異なるアプローチで返していきます。
また、その直後には「今日のrapは 韻がもつ?」「そんなんでいいんすか? NINJA MOB」と連続で畳み掛けていきます。
完全なトップオブザヘッドではないにしろ、個人的にはこれが本試合一番のパンチラインでした。
これを受けてのP-PONG2バース目、自身の所属クルーが話題に出て上がったからのか、上ずったフローでrapにより一層スムーズさが増していきます(笑)
相変わらず選ぶ言葉に脈絡がなかったりしますが、それでも滑るように言葉を吐いていき、彼の言葉通り聞いているとなんだかノってきます。
2小節目、最後の成はP-PONGの言った「CHANEL, GUCCI」というワードに「B-Boyはそんなもん買えねぇよな」と返すなど、文脈を意識したアンサーに徹していきました。
ライミング巧者というイメージの強い両者ですが、今回はそのアプローチの違いがハッキリしていたため、いざ対戦していみるとrapの中身もそれぞれのカラーが際立っていたように感じます。
結果の方は僅差だと思いますがP-PONGが勝利します。やはりテンション、バイブスに途中からエンジンがかかり、より「ハイ」なバースをこなしていたことが勝因ではないかと思います。
また、大阪での開催ということもあり、オーディエンスの好みもあったことと思います。惜しくも敗れた成も相当に巧く、今回は随所に西日本の層の厚さを実感しました。
※ NINJA MOB
P-PONGの所属クルー。
※ TRIANGLE
同大会の会場となった大阪アメ村のCLUB。
※ Stussy
アメリカのアパレルブランド。