[雄猿]
Check 1, 2 再戦できて嬉しいぜ
オマエとまたバトル こっから熱い戦い
ネクスト・ジェネレーション そんな言葉はいいや
俺なら W.H.I.T.E.
オマエの方に向かない勝利のフォーカス
常磐 ローカル どう書く? 音楽
コイツのrapはこの場で排除
[ACE]
敗者じゃなく 俺がはいじゃー わかった
オマエが歯医者ならばそれが虫歯
オマエは無視だ 分かってる 虫の息だ
雄猿 ならば 言うぜ
偶然 オマエはパッと割れた風船
風前の灯火 俺はコレを殺しに
来たぜこの日々
わかってるだろ 火を灯しに
なんだ? もっとバチバチにやろうぜ
返してくれよ ちゃんとアンサー
[雄猿]
Ah 間違いないバチバチ
会場俺に夢中さ たちまち
わかりますか?
風船でも構わないぜ
風前の灯火 オマエのほうさ
Fly highしてくブラックな風船
このまま俺に貸してもらうぜ
黒いのは顔だけ
中身腹黒さなんかなんにもねぇ
[ACE]
Okay また黒いのは顔だけじゃなくて
このビート乗り方もブラックだぜ
フラッシュバックまたさせてもらうぜ
たちまち バチバチ オイ締め直せハチマキ
俺の勝ちだし わかってんだろ?
Yo マジでこれが立場に じゃなくて
二人で交わり 俺たちがこの街界隈を
俺達が間違いないフローを見せていこうぜ baby
[雄猿]
確かにrapはうめーよ
でもそうさオマエは グレーゾーン
顔は黒いがrapホワイト
Yeah 日本語rapホントは怖いぞ?
Yeah わかりますか?
俺がたちまち 価値無し じゃなくて
CHIVA CHIVA 煙が上がる常磐ライン
オマエのrapは超ダサい
[ACE]
Ah 日本語ラップ怖いぞ
でも俺の韻の方がタイト
またビート上でride on フライト してやるぜ
捨てないよ一生プライド
わかってるdope rap
まだ3本 わかってるかもしれないけど
ちゃんと やるためにやるぜ
ホワイトじゃねぇ
OK オマエ僕のこと怖いのかね?
[雄猿]
怖くねぇよ オマエなんか
幕下で 三下まくし立てるぜ yeah
つまりはそう 真っ黒な円盤にどっちが乗れてるかって話
Yeah はだしのゲンみたいな感じ
冬場は凌げんオマエのrap
Fuck wackはこの場で排除
俺WhiteWood はいどーも yeah
[ACE]
Wack wackはこの場で排除
でもお客はやっぱ 俺のrapで沸くさ
わかった? ワクワクよりバクバク
また爆発するに 瞬く間
沸かせるぜ 俺がなんだwackってさっきから言ってるのに
オマエのrapの方がwack
だから沸かしてやるぜ 脳タリン
全然足りねぇよ質量とドーパミン
概要
8小節4本
勝者: ACE
解説
戦極MC BATTLE 第10章 雄猿 v.s. ACE
今回は戦極10章からこちらの一戦を取り上げたいと思います。
WHITE WOODの雄猿、私はかなり好きです。1つ前のバトルのら不戦は大会ベストバウトと言っても決して過言ではないほど素晴らしい試合でした。
[戦極MC BATTLE 第10章] 雄猿 v.s. ら不
一方のACEもフリースタイルの実力は折り紙付きです。
戦極CAICAからの音源リリースやフリースタイルダンジョンのレギュラー出演、また、最近ではドラマデビューも果たすなど、ますます活躍の場を広げている勢いのあるMCです。
このバトルはそんな両者が対峙した一戦で、非常にハイレベルな一戦になりました。
今回のACE、ただ早口でまくし立てるというよりも、ちゃんと相手へのdisを丁寧に織り込んだライミングです。
「偶然 オマエはパッと割れた風船」の辺りなど、スキルを浪費しないストレートなrapになっていて1バース目から高いパフォーマンスを見せていきます。また、その上で「もっとバチバチにやろうぜ」と相手を煽ることも忘れません。
雄猿の方も負けておらず、「風前の灯火 オマエのほうさ」と返した上、「黒いのは顔だけ」と非常に気の利いたdisを放ちます。
そしてこの辺りから相手の内容を受けてそれ以上のものを返す、という正攻法での高度な応酬が展開されていくことになります。
続く2バース目には「(顔だけじゃなくて)このビート乗り方もブラックだぜ」と小気味いいアンサーでACEが反撃。
また、それまでの「バチバチ」という言葉を受けて「たちまち」「締め直せハチマキ」とライミングを畳み掛けます。
続く雄猿、「顔は黒いがrapホワイト」「日本語rapホントは怖いぞ?」と完璧すぎるアンサー。
後半のライミングもスゴいですが、前半のラインもひねりが利いていて非常にハイレベルなdis。前後の文脈抜きにしてこの2小節だけ切り出しても鋭い攻撃になっています。
そしてそれに対するACEのアンサーも奮ってます。
「日本語ラップ怖いぞ」と受けた上で「でも俺の韻の方がタイト」と押韻へつないでいき、バースの最後で「ホワイトじゃねぇ」「オマエ僕のこと怖いのかね?」と雄猿のパンチラインへのアンサーを着地の部分でも織り込んでいます。
両者は最後までパフォーマンス落ちることなくrapしていて、本当にレベルの高い、清々しいまでの真っ向勝負という感じ試合は終わります。
そして勝敗はバイブスでやや上回ったACEの勝利、後攻であることや雄猿との相性もあったのかもしれません。
惜しくも敗れてしまった雄猿ですが、一回戦のノンアルコール戦やその次のら不戦など、今大会のどのバトルでも素晴らしいパフォーマンスをしていました。
シリーズの中でも群を抜いて面白いバトルが多い(と個人的には思ってる)第10章の中でも、彼の活躍は一際目立っていると思います。
※ W.H.I.T.E
WHITE WOOD。雄猿の所属クルー。
※ CHIVA CHIVA
スラングでマリファナの意。また、雄猿のrepする千葉(柏)とのダブルミーニングでもある。
※ はだしのゲン
WW2の時期を扱った日本の漫画。