[UMB2012] R-指定 v.s. NAJIMI

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R-指定 v.s. NAJIMI

UMB2012 一回戦 大阪代表 R-指定 v.s. 奈良代表 NAJIMI

UMB2012_R指定_vs_NAJIMI

今回はUMB2012よりこちらのバトルを取り上げます。

[R指定]

大阪06エリア ラップのイロハ 手広くレクチャー

分かってんのか? 大阪と奈良

オマエ 関西背負う覚悟できてんのか?

おい これ3度目の正直 招待ありがとう

でも俺の仏の顔は二回までじゃ

わかっとんのか? 挑ませな

もう一発オマエのアンサー聞かせな blah


[NAJIMI]

Yo 俺がNAJIMI

NとAとJとIとMとI

煙たい町 チャンスが無え

一向に見えねえような町から挑戦

Yo 2012 年末の東京 

microphoneスタンバイ 

裏路地の即興 変わらねぇこの現状 

microphone タフなセッション

感じて行く絶頂 on the いばら道


[R指定]

Yo なに言ってる? チャンスが見えねえ?

してんじゃねぇ街のせい 誰かのせい

俺背に背負ってんだ 大阪を背に 

そしてステージ 立ってマイクを手に

オマエは「NとAと…」 なんだかんだ

いつも自己紹介のラップばっか

やってられっか戦闘力ゼロ

ツノ取れてる 大丈夫? せんとくん


[NAJIMI]

自己紹介のラップばっか yo

余裕で立てる俺に中指 motherfucker

流れ出していく路地裏 こいつのスキルじゃまだまだ

Yo フリースタイルサイファー 研いた朝方

オレンジの街灯 クエスチョン イコール

俺が見せ付けてやるぜ正真正銘の回答

Yo microphone check 大晦日年末

流れ出していく コイツのステータスはどんくらい?


[R指定]

オレンジの街灯 また自己紹介そればっかし

おんなじことばっかやって何がおもろいねん?

オマエに関西代表 まだ荷が重いねん

Yo 見とけ オマエにしっかりと思い出

つくらしてやっから 一回戦で終わりだから

オマエには まだ ここで勝てるような技量無ぇから

残念 奈良帰れ奈良漬け

落としてやるステージ下 奈落へ


[NAJIMI]

なんだよ思い出 どんどん記憶が遠のいてく

でも俺はどんどん磨いていくテク

つまりガス欠はない俺はタフネス

つまりサクセス 頂までアクセス

この味は格別 敗北や勝利

どこにある いつも俺が作り出すストーリー

自己紹介で余裕でOK

俺 フリースタイラーじゃなくて正真正銘のMC


[R指定]

オマエの相手こっちじゃ 俺の目見んかい

オマエ年上でそれでいいんかい

分からんけど しっかりラップする

072エリア 俺も堺市を背負ってる

なぁ さっきから自己紹介ばっかし

話の腰押してばっかり

そんなヨチヨチ歩き 子鹿のバンビ

そろそろ殺人 ここでフリースタイルラッピン


[NAJIMI]

自己紹介じゃねぇ 俺が思ってること感覚で勝負

オマエが出来るラップはどういうもんだ?

韻と韻じゃねぇ 俺はしっかりと合わすビートに

俺のストーリー いつも街を歩く一人

流れ出していく音 こう熱くなっていく鼓動

どこにいる? どけよそこの小僧

microphone check 1, 2

スタンバイはOK 俺がNAJIMIだ

概要

8小節4本
ビート: DJ Nu-Mark / Vengeance Is Mine
勝者: R指定

解説

UMB2012 一回戦 大阪代表 R-指定 v.s. 奈良代表 NAJIMI

UMB2012_R指定_vs_NAJIMI_3

今回はUMB2012からこちらのバトルを取り上げたいと思います。

3年連続3回目の出場で、もはや大阪の「顔」となったR-指定、奈良予選を勝ち抜き、初出場ながらもスキルには定評のあるNAJIMIとの関西同士の対決となりました。

3回連続の本戦出場とはいえ、過去2回はいずれも一回戦敗退のR-指定でしたが、これまでの反省からか、今回は戦い方・スタイルを大きく変えてきています。

これまでは圧倒的なボキャブラリーや体力、ワーディングを武器にして「高いスキルを披露」することに軸足を置いていたような感じでしたが、今年から相手との対話の文脈を意識した上で、いかに相手の発言を潰せるか、いかに自分に勝利の流れを引き寄せるか、といった側面にフォーカスしているようなある意味でインファイター的な試合運びを行っているのがわかります。

例えば1バース目から「関西背負う覚悟できてんのか?」と相手を煽るような内容から始まり、続くバースでは「いつも自己紹介のラップばっか」「おんなじことばっかやって何がおもろいねん?」と、舌鋒鋭く相手を突くことに明白にシフトしているのがわかります。

もちろん細やかなライミングも随所に見られますが、概ね文脈を損なわない程度の修辞的な用法にとどまっていることがわかるでしょう。これは前年のDOTAMA戦「レッドカーペット芸人」のラインなどと比較しても非常に顕著な違いではないでしょうか。

UMB2012_R指定_vs_NAJIMI_2

一方のNAJIMIは初出場で緊張もあったせいか、R-指定からのdisに対して中々本質的なアンサーを返せず、
そのままズルズルと試合が経過してしまっている印象です。

スキルで言うと全出場者の中でも決して引けを取らない実力者でありながら、「オマエの相手こっちじゃ 俺の目見んかい」とR-指定に指摘された通り、試合運びの面で終始対戦相手に遅れをとってしまっていた印象は否めません。

結果はオーディエンス判定でR-指定の圧勝に終わります。2012はこれまでと何かひと味違うR-指定、晋平太の3連覇を阻止できるMCの筆頭といった感じで、いやでも期待の高まる一回戦となりました。

※ これ3度目の正直

今回で本戦3度目の出場だが、過去2回一回戦で敗退していることから。

※ せんとくん

奈良県で実施された平城遷都1300年記念事業、ならびに奈良県のマスコットキャラクター。

※ 072エリア

大阪堺市エリア。「072」は堺市の市外局番から。

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