[SONNY]
23区の外れから発信
東京だけど泥臭さが売り
一回戦のうのうと上がってきた
Sivaの勢いstopするrappin’
Yeah 新木場 揺れてきな
REVENGE代表?
まずちゃんとした地元どこかも知らねぇ
バンドマンSiva バッチリかましてみて
[Siva]
Ei-yo 俺はバンドマン
このmicrophone使うハンドガン
上がるファンとか ei-yo
西東京 泥臭い街?
そのセリフ猿tobiで十分
お前じゃねぇ っていうこと
俺はUFO お前は遊歩道ぐらい
この二人の距離感 これがご自慢
癒してく スタバかゴディバ
[SONNY]
Yeah ゴディバみたく付加価値がつくrapは
間違いなく俺の方さ
その遊歩道も通行止め
REVENGE チコみたく優勝とはいかねぇ
Yo そんな甘くはいかねぇ
そのtwitter程度 140字に収まるrap
それではない SNSじゃない
今はface to face, uh ha
[Siva]
Face to face 確かにFacebook
お前のrapはfake臭 がやっぱり臭すぎる
俺は場外だベイ・ブルース
Yeah yeah yeah コイツが4番
Microphone 握りゃ太鼓判 そういう感覚
チョコレート オートメーション
六法全書よりヤバいライミング
概要
8小節2本
勝者: Siva
解説
UMB2016 2回戦 西東京代表 SONNY v.s. REVENGE関東代表 Siva
今回はUMB2016からこちらの一戦を紹介します。
西東京から初出場のSONNY、対するはREVENGEを制したこちらも初出場のSivaで、こちらはシードの関係でこれが初戦となります。
試合の内容ですが、初出場ということでまずは愚直に自己紹介や相手を煽るrapをしていく先攻のSONNY。ビートがクセのないシンプルなものだけにビートアプローチの上手さが目を引く印象です。
対する後攻のSivaもベーシックなrapスキルが高く、こちらもアプローチがめちゃくちゃスムーズな感じです。
ビートキープしながらライミングでアンサーを切り返し、さらに手痛いdisの切り返しとスキのないバースになっていて、今や大型イベントの常連となったSivaですが、この頃からそのスキルは十分過ぎるほど分かりますね。
ちなみに「猿tobi」とは前年の西東京予選代表で、内容的にもスキがないですね。
続いてSONNYの2バース目です。個人的には試合通してこのアンサーが一番よかったと思ってるのですが、まずフローが非常にスムーズで、かつ4小節単位で訪れるビートの変わり目にピッタリとハマってグルーヴを生んでます。とても気持ちいいです。
さらに内容的には相手の「遊歩道」を捌いたアンサーになっていて、前年2015でREVENGE代表から見事優勝したCHICO CARLITOを引き合いに出したもになってます。ここはもう少し沸いてもよかったな、と感じてます。
そして後攻のSiva2バース目。
相手の「twitter」「SNS」という流れからのアンサーですが、ライミングの精度や手数、フローなどSivaはやはり頭一つ抜けてる感じですね。
また「Facebook」の枕になっている「Face to face」はSONNYの発言でしたが、流れ的にこれがアシストのように作用してしまって、それをSivaに上手く利用されてしまった感はあります。
そこからは前半の勢い・空気を維持したままライミングを畳み掛け、フローの緩急や語調の強弱で抑揚を作って軽々と流れをかっさらっていった展開となりました。
フローの多彩さももちろんなのですが、前半の「チョコレート、オートメーション」の話題は1バース目に展開された「ゴディバ」のくだりから意味的に連続していたりと、文脈上の交差も面白い感じです。
そして試合を制したのは後攻で追随を許さなかったSivaで、先述の総合的なrapをさも簡単そうにやってのけていたのですが、よくよく考えるとこれが本選初出場の初戦というのがまた印象的です。
そのパフォーマンスや安定感は、もはやファイナリスト常連MCのそれにしか見えません。
あとこの試合に関してはSONNYのrapもかなり面白かったと個人的には感じました。別のビート、別の相手でまたUMBでの試合が観てみたいMCだと思います。