[UMB2018 CIY] SAM v.s. MCニガリ

解説

UMB2018 CHOICE IS YOURS 1回戦 SAM v.s. MCニガリ

今回はUMB2018 THE CHOICE IS YOURSからこちらの一戦を紹介します。

3/20に行われたUMB春選抜の第二弾。投票で選ばれた32名のMCによるトーナメントで、今年も前年に劣らずの盛り上がる大会になってます。

そんな中から今回はSAM対ニガリの対戦を取り上げたいと思います。

それでは試合です。まずは先攻のSAM。こちらは予想通りライミング主体の構成になってます。

また、4小節目8小節目と、バースのピークになる部分では強めのラインが配置されており、会場を盛り上げていきます。

一方の後攻ニガリ。こちらもライミング主体で相手のラインに対してカウンターを狙っていくスタイルで、ニガリの得意なパターンですね。後攻のアドバンテージが活きる戦い方です。

足踏み中のアホみたいな天才
だけど今はそう 遊びたい年代
– MCニガリ

冒頭1ライン目から相手のバースを拾ってそのままライミングで突っ返すいつものパターン。さすがの瞬発力です。

ご存知の通りSAMもほぼ同じようなスタイルではあるのですが、相手の言葉を拾うチャンスが少ない分、ニガリと同じことをしてもそれだけ不利になってしまいます。この組み合わせなだけに、8×2の勝負では先攻後攻の事前条件が非常に重要になってくるわけです。

続いて先攻のSAM。最初にして最後、唯一の反撃の機会がこの2本目になります。

逆に俺が首チョンパする
ファンファーレ鳴らす吹奏楽部
– SAM

「SAMの首狩る」というニガリの言葉に対するアンサーで、得意のライミングによる反撃を繰り出します。

それにしてもここはかなり良いです。内容的にもライミングの新鮮さ的にも、個人的にはここが本試合のベストラインだと思います。

おカネは稼ぎたい 地獄の沙汰もカネ次第
悪いがあいにく負け試合 今宵天運我にあり
– SAM

さらにSAM。途切れずにライミングする中、後半のこの畳み掛けはきれいでした。

もちろんストックを組み合わせていくようなスタイルなので、全体を通した即興性はそれほど高くはありませんが、それでも相手の言葉を起点にアンサーからスムーズに繋げています。

地獄の沙汰もカネ次第 だけど自分の力を試したい
– MCニガリ

そして後攻ニガリ2本目。こちらも相手のラインをそのまま受けてカウンターを狙います。

ただしニガリの方はライミングにはそれほど拘泥せず、disを交えながら内容面で試合を締めにかかっている感じでしょうか。

そんなわけで勝者ニガリ。

双方ともバース冒頭でライミングでアンサーを返してオーディエンスを沸かせていましたが、先攻後攻の関係上、有効打の数がモノを言ったという印象です。