[PONY]
なにもねぇ とこから始めてる
今日もゼロからイチ生み出してく 種を蒔いてく
あくまで俺のスタンスはブレねぇ 変わらねぇさ
立ち位置で決めねぇ ガチでやれる
2,3年前ならジョイントpassしてる
そこからハイ またそれ探してる
流れを変えず このまま決める
[DDS]
俺とオマエで二人でjoint
ローザまた吸ってはまたまたポイ
のようなアーティストにはなりたくねぇな
あの時から 俺ら何も変わっちゃねぇ
俺はwhat’ your name? で始まった時から
PONYとDでジョイントが始まった
何も変わらねぇ 俺も一緒
これが二人でやってた決勝
[PONY]
そうさ そうだよ何も変わらねぇ
だけどその現状打破しなきゃ始まらねぇ
そこに賭けてるだけ
山梨 山道 けもの道は慣れてる
遊べてる それだけで幸せ
出会い頭でフリースタイル始めてる
そこからゼロまたイチと創ってく
あくまあでブレず あくまでキメてく
[DDS]
もちろん現状は打破
うるせぇのはバビロンどもunderのcover
奴らに絶対出さないinfo
情報は絶対に流さないだろ
それが約束 B-boy HipHop hoolay
終わらない俺たちのルーティーン掘れ
あれこれ 誰に言われたってもう
関係ねぇだろ俺たちはやるだけで
[PONY]
俺のソースはこの足で生きたものさ
カメラ見つめてアクションで操作
何を変えれんのか なぜブルドーザー?
デカそうな体 さぁ動かそうか
音の波に乗るのが俺楽しい
あくまでブレねぇ すぐこのタイミング
入れる/入れない もちろん入れてく次第
Fuck そこで負けだし
[DDS]
オマエが言ってること等価交換
俺の体重が重いならヘビーヒッター
俺のやり方は全部 スピードx破壊力ですべてを撃破
液化 液化市場化はするが
信条はそのままで行くぞ
ピボットしながらオマエのパンチ
右、左に当てていく
リリカルなスキルを見せつける
[PONY]
パワープレイヤーのパンチはよける
しなやかにフロー 俺は楽しめる
おととい来やがれとなんかは言わねぇ
常に前 この先 今を見てる
変わらなきゃいけねぇ現状はそれさ
言葉の重みで蹴るさ
今日も飛ばすなスペルマ
ふざけるな 上げてければhell yeah
[DDS]
そんなプライベートな話しやがって
ずりぃのはオマエの話だ
一発目から言ってる ブレちゃってる
PONY オマエのリリカルな意味が無い
俺の愛を渡そう ヘビーヒッター
わかるだろ? ずっとそうだ
LIVEだって フリースタイルだって
どこだって俺がまずは行く 俺特攻隊長
概要
8小節4本
勝者: なし(延長へ)
解説
THE罵倒2013 1回戦 PONY v.s. DDS
今回は罵倒2013からPONYとDDSの一戦を取り上げたいと思います。
ちなみにこの二人、前年には晋平太の音源で共演もしていますね。
それでは内容を見ていきましょう。この試合はバチバチの殴り合いという感じではありませんが、それぞれのキャラクターや雰囲気がそのままrapに落ちている感じで、セッションのように互いの言葉を交換していくような感じでした。かっこいいラインも多いです。
こちらはPONYの2バース目。なんというかPONYのキャラクターや雰囲気にピッタリとハマった一節です。田舎臭い語彙もPONYが言うと途端にかっこよく聞こえるからスゴいですね。
文脈的にも「現状打破しなきゃ〜」というところから「けもの道」ということでかなりスムーズで違和感のないデリバリーではないかと思います。
続いてDDS。「現状打破」からのライミングですが、こちらも特有の雰囲気を活かした語彙で、とても世界観が出ている内容になってます。
PONYが「rapが巧いMC」だとすれば、DDSは「rapがかっこいいMC」という印象です。とにかくこの二人はどんなビート、どんなシチュエーションでも独自色をもったオリジナリティの高いバースを安定して供給できるという点ではトップクラスです。
さらにDDS。ここも非常に「らしい」内容ですが、体重に言及した相手に対してこの返答で、rapスタイルのメタファーとしてイメージを想起させるいいラインだと思います。
続いてそんなDDSに対するPONYのアンサーがこちら。相手の個性をそのまま受け止めて自分の個性で返す、といったところでしょうか。
PONYの得意とする言葉通りの軽妙なフローに乗せて、その後も切れ目のないスムーズなrapを吐き続けていきました。
それにしてもこの二人、相変わらず音源とほぼ変わらないクオリティでずっとrapしてますね。両者フローやアプローチはまったく異なるのですが、その点では完全に共通しています。
DDSの場合は重たい言葉を対戦相手とオーディエンスに「受け止めさせる」ようなrapをしていくのですが、一方のPONYは相手を攻撃しつつも、お客さんはしっかりとrapでノせていて、その辺りに両者のrapスタイルの違いが表れていたように感じます。
そして結果ですが、どちらも甲乙つけがたく、決め手を作れないまま判定が割れてドローに。勝負は延長戦へと進んでいきます。
このクラスになるとビートひとつ変わるだけで全然違う雰囲気のフローや試合展開になることも多く、このマッチアップで8×4が再び見れるということで、結果的にナイスジャッジだったかと思います。