[UMB2017 TCIY] ふぁんく v.s. GIL

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ふぁんく v.s. GIL

UMB2017 TCIY BEST32 ふぁんく v.s. GIL

今回はUMB2017 THE CHOICE IS YOURSからこちらのバトルを取り上げたいと思います。

[ふぁんく]

飽き飽きしてんだよね バチバチな試合は

ウチ帰って早くはりはり鍋がしたいな

Yeah 俺が噂のギャグラッパー

知るかそんなもん 芸術は爆発じゃ

Yeah 岡本太郎

GIL スキルがないな 他もっとあんだろ?

無いならやめとけ

爆発じゃ からつなげる「ラムだっちゃ」 やったー


[GIL]

あいにく他には持ち合わせてない

俺はこれ 自分の情熱とスキルだけ

今のベロの回転 これだけで全員を楽しませてる

ギャグラップ 爆発

オマエのスタンス 俺はいいと思ってる 認める

だけど言わしてもらうけど

それはここじゃないとこでやってくれないか?


[ふぁんく]

押し付けがましいんだよそのエモーショナル

つまり 聞いてるこっちのほっぺが猛暑になっちまうよ

つまりさ 赤く染まっちまうってこと yoyo

GILのスキルにビビることなし

今日もいちびり チビるお漏らし

俺のライムで雨ざらし

なんか噛んだけど No.1なら・・・


[GIL]

なんかわかんねぇけど

オマエのボキャブラリーとワードセンス

それは認める だけどしっかりと射止める

こっからが俺のヒットマンスタイル

Oh 顔が真っ赤になっちゃったの?

オマエのことも切る白い悪魔だ

この場所に再び降臨

今日のこの輝きは失わないみたい


[ふぁんく]

ちょっと待って ちょっと待ってめちゃ優しいやん

さながら昼間 サラリーマン

だけど俺がそこをサラりと今いなして

今言わしてやる「ヤバい」て

Yeah これが飛車角王手の一手

Hey yo 俺の家は大阪の高槻

だけども中指を倒しても立てなきゃいけない時もあるんだよね


[GIL]

そういう時もある トリガーを引こうとして引かない時もある

くだらん火花散る試合はやめた

俺はミドルフィンガーはしまいこんだんだ

暖かく その上で自分を放ってオマエの声も聴いて

それが最高の戦場だろ?

そろそろ俺らで時代ってやつを変えてこう


[ふぁんく]

俺の情熱はもっと心の奥にいんだ

お前ミドルフィンガー 俺は小指フィンガー

重複 女の子潮吹く yeah

俺が鶴瓶より 噺家バリバリ

さながらバリ固麺だ

オマエより韻をバリ固めた

Yo ターミネーター まるで峯田和伸


[GIL]

俺は心は広い方だけど

どうやらオマエとは話が合わないみたいだ

Oh 大阪のラッパー 全部R-指定に見えてくるんだわ

ウンザリなんだわ oh その先を見据えているラッパーが

言いたいこと 何度も言うストリート

ローカル 聞き飽きたヤツの耳元へ

概要

8小節4本
勝者: なし(延長へ)

解説

UMB2017 TCIY BEST32 ふぁんく v.s. GIL

今回はUMB2017 THE CHOICE IS YOURSからこちらです。

ふぁんく対GIL。これも本選並に豪華で、中々お目にかかれないマッチアップではないかと思います。

それではまず先攻はふぁんく。「はりはり鍋」や「ラムだっちゃ」など、相変わらずめちゃくちゃなボキャブラリーで韻をつないでいきます。

続いて後攻のGILはいつもの様相で、ややおどけた雰囲気でスキルを見せるふぁんくとは対照的にハードな内容です。

「自分の情熱とスキルだけ」で、それ以外には何もないというおなじみのラインから立ち上がります。

また、意外だったのは「俺はオマエのスキルいいと思ってる 認める」と言う部分で、GILのようなスタイルのMCでもふぁんくのスタイルに対して一定の理解とリスペクトを持っているという点は印象的でした。

とはいえ、続くラインでは「それはここじゃないとこでやってくんないか?」としっかり刺していくんですけどね(笑)ここは中々ハードなdisになってるんじゃないかと思います。

それに対するふぁんく。「押し付けがましいんだよそのエモーショナル」と反論。ふぁんくがストレートなメッセージを最初に持ってくるのはやや珍しいかもしれませんね。その後はいつもの調子ですが(笑)

ちなみに「ほっぺが猛暑」のくだりは若干すべり気味でしたが、すぐさま「yo yo」と呼吸を整えた上で持ち直したりしていて、バースのコントロールの仕方に巧さが見えますね。噛んだのもご愛嬌。

ふぁんくは3バース目の「めちゃ優しいやん」から続く展開の方が本来の実力が出ている気がしますね。

そのユーモアあるキャラクターも技巧を凝らしたライミングの落とし方も、試合の後半ほど発揮されている感じです。

対するGIL。こちらはふぁんくのユーモラスなrapにも微動だにせずひたすらに己のスタイルで淡々と言葉を吐き出していきます。うーん、ブレません。

ふぁんくに対するdisやアンサーで言うとやはりラストバース、「俺は心は広い方だけど どうやらオマエとは話が合わないみたいだ」とした上で「大阪のラッパー 全部R-指定に見えてくるんだわ」へ結んだラインでしょう。

ようするにこれは個人のラッパーに対してオリジナルな「スタイル」の不在を突いた攻撃になるのですが、ふぁんくに対してこれを仕掛けてオーディエンスを盛り上げるのはさすがだと思います。

そんな感じのバトルでしたが、結果判定は割れて延長へ。

スタイルとしては一向に交わらない二人でしたが、対話の量は豊富で、そういう意味では通じ合っていたバトルではないかと思います。

ふぁんくの相変わらずのユーモアやスキル、そしてGILのタイミングを見計らったかのようなエグいdisなど、見どころの多い楽しいバトルでした。

[UMB2017 TCIY] ふぁんく v.s. GIL” への6件のフィードバック

  1. この試合ふぁんくの勝ちじゃありませんでしたっけ??
    間違ってたらごめんなさい

    • > とも さん

      ありがとうございます!こちらおっしゃる通りです、早速なおしました!

  2. この試合は延長に進みましたよ!

  3. 4バース目のふぁんくさんの
    「潮吹く 女の子 潮吹く」の部分、
    「重複 女の子 潮吹く」だと思います。
    小指フィンガーのラインで、小指とフィンガーが意味的に重複しちゃった〜、と言いたかったのではないかと。
    間違いだったらすみません。

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