[戦極第13章] Mr.SMILE v.s. OZ

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Mr.SMILE v.s. OZ

戦極MCBATTLE 第13章 BEST64 Mr.SMILE v.s. OZ

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今回は先日リクエスト頂いた中からこちらの試合を取り上げます。どちらも個人的には好きなMCです。

[Mr.SMILE]

知らねぇ相手だって関係ないぜ

なんでかって なんで

かっ喰らっていくだけ

腰砕ける まで腰振らせてくぜ

HipHop この場調子どう?

戦極だぜ 知らねー相手? 関西勢?

ギャグrap聞きたかねぇ

真面目なrap 期待してるぜ

いかつめだからちょっとはやるんじゃねぇ?


[OZ]

最初に聞きたい アンタ誰?

俺が見えてんのはガンジャだけ

コイツはたかが草

俺が天辺に上がんのは瞬く間

今日も頭が働くわ

これはラバ・ダブじゃなくて フリースタイル

Mr.SMILE もっともっとヤバいライムを聞かして


[Mr.SMILE]

俺を知らねぇ? マジにわかだね

モグリ バトル チェックしてりゃ分かんべ?

Yeah そんな感じ 知名度 どっちが下?

オマエ 俺知らねーんだけど

ただのゴツいメガネ

ちょっとはギャグ路線ずれてるようだけど

Rapがヘタじゃしょうがねぇから

即 首狩るぜ


[OZ]

じゃあ 俺がO to the Z

Mr.SMILEこれで文句なし?

コレでどんぶらり

天辺に声あげろ ボンクラに

レペゼンBNKR 金欠生活

ヘイター黙らす結果

まるでインフルエンザみたいに蔓延する

韻踏むエンターテイナー

概要

8小節2本
ビート: MSC / Tru B-Boyz Strikes Back
勝者: OZ

解説

戦極MCBATTLE 第13章 BEST64 Mr.SMILE v.s. OZ

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今回は戦極13章からこちらの戦いを紹介します。

この組み合わせ、これまたどんなバトルになるのか全く読めない面白い対戦ですね。

千葉、WhiteWood所属のMCであるMr.SMILEに対して、大阪、BNKR(ボンクラ)街道のOZの東西対決となります。

Mr.SMILEは先攻、最初から「だって」「かって」など、小刻みに言葉を落としつつビートに食い気味で入ってくるあの独特なフローで始まります。

また、内容でいっても、初対面のOZに対して全力で煽っていくような言葉をぶつけていて、手加減なしです。かつてのSIMON JAP戦もそうでしたが、こうした物怖じしない姿勢が彼のいいところですね。

対するOZ、こちらも持ち味である全編に意味を通しつつシンプルにライミングを必ず挟んでいく非常にキレイな8小節を展開していきます。

OZは戦極の大阪八文字杯で見たのが最初でしたが、そのライミングのスムーズさと、意外にも(?)ビートを選ばないパフォーマンスの安定感が非常によかった印象があります。

そしてそれは今回も健在で、脚韻も内容の文脈も外すことを知りません。さすがです。

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そして2バース目、先攻のMr.SMILE。「モグリ バトル チェックしてりゃ分かんべ?」というのはOZが言った「アンタ誰?」に対するアンサーになっていて、続く「知名度 どっちが下? オマエ 俺知らねーんだけど」まで含め、地の利を生かした試合運びを進めています。

私も関東人なのでこれは単なる個人の印象ですが、おそらく関西界隈においては、OZも関東で言うMr.SMILE程度の知名度はあるものと思われます。

とはいえ関東の会場でこのやり取りがあればオーディエンスは近郊の方がおそらく大多数なのでMr.SMILEに分があるように聞こえてしまいますね。

ただし開催地域や会場、オーディエンスの事前知識その他一切の環境要因があるにせよ、それらの要素も汲み取った上で、瞬間的な判断によって自分のアドバンテージに変えてしまえるのもスキルの一つと言えるのかもしれません。

そういった意味では今回のMr.SMILEは首尾よく勝負を展開できていたという印象があります。

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そしてラストは後攻のOZ。「オマエこそ知らない」というMr.SMILEへ向け、「俺がO to the Z」「これで文句なし?」とアンサー。

そこからさらにつなげて「ボンクラに」から「BNKR」「金欠生活」とライミングが途切れません。MCネームやクルーなど、ストックしやすい話題ではあるものの、文脈踏まえて非常にスムーズに返している感じでしょうか。

結局、流れをそのままにラストの「韻踏むエンターテイナー」までキレイに着地。アラも隙も見せずに16小節分やりきったOZが勝利します。

OZの安定したライミングの供給がMr.SMILEのギラついた言葉を打ち負かした結果となりました。

ちなみにこのバトル、どちらもステージを広く使って端から端まで移動を繰り返していたのが非常に印象的でした。

映像で見るとよくわかりますが、所狭しと動き回り、交差すれば互いににらみ合う、舌戦とは別のところでも「魅せるバトル」になっています。

※ ラバ・ダブ

レゲエにおける即興パフォーマンス。HipHopでいうフリースタイルに相当。

[戦極第13章] Mr.SMILE v.s. OZ” への3件のフィードバック

  1. 的確なリリックと最高な解説ありがとうございました!

  2. あったまっかではなく頭がをかんだのではないでしょうか?すみません、

    • > 呂布カリマさん
      コメントありがとうございます!

      ご指摘の箇所は修正させて頂きました。ありがとうございました!

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