MC DOTAMA v.s. R指定
UMB2014 BEST16 栃木代表 DOTAMA v.s. 大阪代表 R-指定 延長戦
今回はUMB2014からこちらの一戦を取り上げたいと思います。
個人的に今大会のベストバウト候補で、めちゃくちゃドラマのある試合なのでそういった解説もしていければと思います。
(延長前の試合はコチラからどうぞ)
それではバトルの模様をご覧ください。
[R指定]
Yo checkしなこのflow
オマエは絶対乗れないよ
分かるか?アタマの回転違うから
もうそのメガネも割れてるよ
MC DOTAMAはこんなflow
ライブでもグダグダな模様
そしたらオマエの方がトーシロ
yeah ド素人 yo この上どうしようと
知らんけども オマエはステージから落ちそうよ
Yo このままご馳走よ yo
Yo yo オマエのメガネ
韻を踏んだり踏まなかったり
どんなスタイルのらりくらり芯がブレ過ぎ
[MC DOTAMA]
Yeah 1,2 絶対ブレないこうやって
俺だってこうやって乗るんだ
地下深くから アングラから這い出して来たぜ
チャンチャンバラバラ
みたいに体をバラバラ
にしてやるぜ motherfucker yeah
賭けてますこのアート
確かにワンマンやったけど
お客さんガラガラ
yeah この子やっぱりmotherfucker?
yeah motherfuckerって
ゴメン お母さんやっちゃったってコト
でもそのくらい倫理観
まったく無い 全然 人気が!
[R指定]
確かにワンマンはガラガラかもな
でも俺はいつもゼロから這い上がるラッパー
それで二回も優勝して
そうやって俺はゼロからイチまで
ピラミッド上を登るだけ
Yeah オマエじゃ勝てないぜ
Yeah わかってないぜ
Yo 俺がワンマンを全部埋めてる時
オマエはラップを辞めてる
そんなもんだ いつまで続くかこの体力勝負
オマエを殺す殺戮ショー
オマエの頭にアトミックボム
[MC DOTAMA]
お涙頂戴やめろって言ってたけどさ
そうやって先の話してるじゃん
Yeah 次のワンマンで埋めたら俺辞めてるって
辞めてるわけねーだろが!
1,2 このままやってやる 俺だって這い上がってる10年目 ここで、、、
あ ゴメン これもお涙頂戴か
キミはワンパターンのdisり方
yeah 俺は際限なく言おう
とにかくこうやって発するぜ
確かに三連覇はスゴいけど
ギャグラップで頂点になる方が絶対スゲーんだ
概要
8小節2本
ビート: Papoose / No Love
勝者: なし(再延長へ)
解説
UMB2014 BEST16 栃木代表 DOTAMA v.s. 大阪代表 R-指定 延長戦
今回はUMB2014からこちらの一戦を取り上げたいと思います。
ご存知の通り、R指定とDOTAMAの組み合わせは過去にも様々なドラマを生み出し、そうした流れの中で迎えた本大会での試合はさらにドラマティックなものとなりました。因縁の、あるいは宿命のバトルと言っていい試合だと思います。
ご存知ない方のために簡単におさらいしておくと、まずUMB2010本選に期待のルーキーとして出場したR指定は延長二回の死闘の末、一回戦で晋平太に敗れてしまいました。
そして翌年のUMB2011、再び本選へ挑んだR-指定は一回戦でDOTAMAとぶつかります。この時が両者の初対戦となりますが、優勝候補の一角とまで言われながらDOTAMAの前にあっさりと敗退してしまいます。(ちなみにDOTAMAはベスト4まで勝ち進みました)
翌年のUMB2012でR指定は見事優勝して2年分の悔しさを晴らすことになりますが、この年の本選にDOTAMAは出ていませんでした。(余談ですが2011→2012でR指定はスタイルを変え、ライミングなど技巧的な側面よりもメッセージ性等をより重視するようになったと言われています。)
その次のUMB2013本選にて両者は再び対戦することになります。それも双方勝ち進んだ末の決勝戦という最高にドラマティックな展開の中でのバトルとなりました。二連覇がかかり、またこれまで一度も勝てていないDOTAMAへのリベンジに燃えるR指定に対して、第一回から出場を続けるも、一度も優勝を果たせていないDOTAMAという構図の中で、二度に及ぶ延長の末、R指定が見事に二連覇を果たしました。(決勝戦の模様はコチラからどうぞ)
そしてこの年のUMB2014本選にて、もはや最高のライバル同士となった両者が再び対戦することになった、というこれまでの経緯があった訳なのです。(簡単に、と言っておきながらずいぶん長くなってしまいました・・・汗)
MCバトルというものは、基本的にはその場の観衆に対してその瞬間で最高のラップをしたMCが勝つ、というのが基本的な構図なのですが、これまでの経緯を踏まえて観戦すると両者の言葉も一層理解が深まり、バトルももっと楽めます。実際に当時集まった観衆の大部分もそういった楽しみ方、判定をしていたように思います。
前置きが長くなり過ぎました(笑) さて、試合の方ですが、まずビートが個人的に好みなのと、両者とも音への乗り方が気持ち良い!特に1バース目はどちらも全力でビートに乗っかる感じで言葉をぶつけあってます。こういうのが本当のバチバチの試合なんじゃないかと思うくらいの正面衝突ぶりで、オーディエンスも異様なほど盛り上がってます。
また、この試合のDOTAMAは本当に絶好調で、二人の実力伯仲ぶりが一番よく出ているバトルになってます。結果として判定は割れて勝負は再延長へ進んでいくのですが、この瞬間が大会最大のハイライトと言っても決して言い過ぎではないくらいの山場ではなかったと思います。(試合の模様はDVDの公式トレーラーでも一部紹介されています。まだ見てない方は是非!)
今大会でもDOTAMAとR指定の死闘は再延長までもつれまたのですが、その中でもこの延長戦は最もエキサイティングな試合ではないかと思います。
この死闘の結末はどうなったのか。再延長の模様はコチラからご覧ください。
R指定はDOTAMAを破った勢いそのままに前人未到の三連覇を達成しますが、後から振り返るとこの試合が一番の難所だったかもしれません。それほどにDOTAMAが勝っても全然おかしくなかった、というバトルでした。個人的2014ベストバウト候補です!是非チェックしてみてください!
※ 俺の方がライブ盛り上げてるしアーティスト そしたらオマエの方がトーシロ
前年のUMB2013 決勝にてDOTAMAに言われた「確かにRくんはMCバトルの申し子 でもミュージシャンとしてはトーシロ」に対する一年越しのアンサー
※ オマエはステージから落ちそうよ
延長前の一戦でDOTAMAがステージお立ち台から落ちかけたことを言ったもの。
※ アルバム出してるけどチョー微妙だぜなんか!
同年にLibraRecordから出した「セカンドオピニオン」のこと
※ 一回戦で二回も負け
2010本選の晋平太戦、2011本選の対DOTAMA戦のこと
※ 俺だって這い上がってる10年目
DOTAMAはUMB前身となったおだまりラップ道場から数えて実に10回目の出場となる