[戦極MC BATTLE 第11章] JAKE v.s. P-PONG

解説

戦極MC BATTLE 第11章 BEST16 JAKE v.s. P-PONG

今回は戦極第11章からこちらの試合です。

バトルシーン的にはもはや最古参とも言えるP-PONGと、それに続く世代であるJAKE。鳥取vs神戸の西日本対決ですね。

それでは内容を見ていきましょう。

さっき言われた 鳥取砂丘
俺は今夜なるノートリアス
– JAKE

レペゼンお前は鳥取砂丘
俺のrap聞けば みんなが一瞬で一発hotになる
– P-PONG

まず1バース目のこの応酬から。JAKEは内容面で上手いことピークを作り出すパンチラインメイカーという印象がありますが、そのピークにライミングを重ねていくのもまた非常に巧いです。

そして根っからライミング主体のスタイルであるP-PONGもそこへ抜け目なくかぶせていきます。

双方のスタイルがよく絡み合ったやり取りで、この試合通しての盛り上がりの起点になった感じだと思います。

ただしJAKEの方は当日MCfrog、CHARLESとフィメールと対戦してきた流れからの「流させないぜ 女の涙」など、文脈的にも繋がりのある内容を吐き出しています。前の2試合では「死んでも女はdisらん！」としつこいくらいに言ってましたからね(笑)

俺の血液もO型 みんな評価変えるぜ今日から
– P-PONG

期待してんのバチバチな試合？
あんた相手じゃ 吐き出し足りない
– JAKE

鳥取に来いよ スタバがないぜ？
でも俺は くたばらないぜ？
– JAKE

まるでWu-tang 手段問わずな
お前の鼓膜に食らわす銃弾
– P-PONG

その後もこの路線で両者のラインがぶつかり合っていく展開になるのですが、これはと思う部分を双方ピックアップしてみました。

共通するのはやはりハードな押韻で、ビートが分かりやすいことも手伝って、ライミングが乗るだけで6割増ぐらいにカッコよく聞こえますね。

試合の決め手になるような随一のトドメこそなかったものの、お互いに手数も沸きどころもあり、最後まで盛り上がる試合になっていた思います。

半ばライミング対決の様相ではあったのですが、勝負の結果としてはそんな中で内容面でも一歩先んじていた先攻JAKEの勝利。この当時からあのスタイルで、しかも強いですJAKE。

P-PONGの調子も非常によく、うまく両者の実力が引き出されていて、全体通して良いシーンが多かった試合となりました。