[UMB2017 TCIY] JONY THE SONATA v.s. MCニガリ

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JONY THE SONATA v.s. MCニガリ

UMB2017 TCIY BEST32 JONY THE SONATA v.s. MCニガリ

今回はUMB2017 THE CHOICE IS YOURSからこちらのバトルを取り上げたいと思います。

[JONY THE SONATA]

Yeah 一生mic check 1,2 しときな

俺1,2抜きで420 ぶっ飛んでる

さらに16 バースじゃなくて8 三回蹴る

オマエはつかの間のfame

一生浸ってぬるま湯

だから焚いてもゆるふわ

そのフワッとしたスタイルじゃ固くなれねぇさ


[MCニガリ]

Ah 浸かってねぇぬるま湯

速攻で終わらずこの古株

邪魔なんだどいてくれオッサン

その肩俺なら速攻震わす

すぐ分かるはず がっちりわし摑みする

ZEPP東京 全部ぶち壊す

My hood ローカル

0256エリア レペゼンの怪獣


[JONY THE SONATA]

Yeah 怪獣簡単に倒したウルトラマンみたいな存在で立ち振る舞い

全然違うぜ オマエの言葉じゃアタマが振れない

触れてるのはアタマの針

そいつを一回溝に落としたら止まらない

俺の頭ん中一回見てみな

オマエじゃ理解できねぇぞ


[MCニガリ]

針にまた溝 針をまた溝に落とし

俺も地元ノリの未曾有都市みたいなもん

コーナーギリギリついてくようなラッパー

わかりますか?

何を言ってる 古株オッサン

おめーの時代じゃねぇんだよどきな

扉に手がかかってんだ

今夜はいくぞ UMB


[JONY THE SONATA]

Yeah 手のかかった扉

俺はB-Boy kick in the door

Biggieの振る舞い

オマエとアタマと古株

そんなもんはぬるま湯の中でふやける

熱さの押し売り 松岡修造

オマエじゃ雨晴れて 照らせないぜ東京

俺は噛んでも神がかってる この存在


[MCニガリ]

押し売りどころじゃねぇ

押し出し もうすでにもう俺に圧倒

されて目がそっぽ 向いてる

即興 無理無理 速攻心臓ロックオン hey

420でぶっ飛んでる

それ俺余裕で笑って見下ろしてる

悪ぃけど格が違ぇんだわ

ちょっと飛んだだけでいい気になんな motherfucker

概要

8小節3本
勝者: MCニガリ

解説

UMB2017 TCIY BEST32 JONY THE SONATA v.s. MCニガリ

今回はUMB2017 THE CHOICE IS YOURSからこちらのバトルを取り上げたいと思います。

JONY THE SONATA対ニガリ。この大会はファン投票による選出ということで、個人的にはJONYが全国の大会で未だに選ばれるということがそもそも嬉しかったります。

それでは試合の内容を見ていきましょう。

先攻はそのJONY THE SONATA。ライトな押韻でジャジーな雰囲気のビートの上を気持ちよくrapしていきます。

「オマエはつかの間のfame」「ぬるま湯」など攻撃も仕掛けていきますが、この1本目はdisもそこそこにどちらかというと聴き心地の良さが目立つバースになっています。

対して後攻のニガリ。「ぬるま湯」「古株」という相手の言葉を含む押韻でdisを返すところから。

ブリッジとなる3小節目を挟んで「その肩俺なら速攻震わす」と4小節目にも同じ韻でdisが続き、バース前半部分のピークを綺麗にライミングで締めています。さすがの巧さと瞬発力ですね。

そしてバース後半では「わし摑み」「ぶち壊す」といった言葉をラストの「0256エリア レペゼンの怪獣」というところへつないでいて、この4小節は前半ほど押韻にタイトさはないものの、「地方から東京に乗り込んだ怪獣が暴れまわる」といった感じで、意味の上では一かたまりのイメージになっている感じですね。

そしてここから2バース目に移っていくのですが、ここからは両者相手の言葉へ打ち返すアンサー合戦で、先ほどの「怪獣」を受けたJONY THE SONATAは「ウルトラマンみたいな存在で立ち振る舞い」と切り返し。そこからさらに「アタマが振れない」「触れてるのはアタマの針」と同音異義語を駆使して意味に幅を持たせるようなバース展開になっていますね。

さらに「アタマの針」から「そいつを一回溝に落としたら止まらない」とレコード盤のメタファーを用いたラインが続き、「オマエじゃ理解できねぇぞ」と着地。後半もリリカルな内容で聴かせていきます。

ニガリのような押韻のような分かりやすさ・派手さはありませんが、即興のアンサーからここまでの展開に持っていけるのはスゴいですね。JONY THE SONATAのスキルが光ったバースになっていると思います。

続いてニガリ。こちらは1バース目同様、相手の言葉をうまく拾ってライミングへと繋げていきます。フローや構成にも動きがあって単調さを感じさせません。この辺りは選手権世代ながら大きな大会で揉まれ続けたスキルの賜物といった感じですね。

また、バース後半では「古株オッサン おめーの時代じゃねぇんだよどきな」「扉に手がかかってんだ」と力強いdisをストレートにぶつけていて、内容面でJONY THE SONATAに対抗していきます。

そして3バース目、先攻JONY THE SONATA。「手のかかった扉」に対して「kickin’ the door」と返すところから。

「古株」「ぬるま湯」と1バース目でニガリが言った語を蒸し返していますが、この辺りは内容にそれほど意味はなく、語感の良さに焦点を当てている感じでしょうか。

内容で言うとその先、「熱さの押し売り 松岡修造」から続くラインでニガリのメッセージやバイブスを攻撃しにかかっていく感じでしたが、ちょうどその先のラインで噛んでしまい、ラスト8小節目は取り繕う内容で着地を迎えた格好となってしまいました。

続いて後攻のニガリ。「押し売りどころじゃねぇ」という立ち上がりから4小節目までノンストップで一気呵成に一息で言葉を吐き出していき、試合全体の中でも一つのピークを迎えていきます。「そっぽ」「ロックオン」など短いライミングを交えた得意な形で、スムーズに勢いに乗っていきます。

また、バース後半には「420でぶっ飛んでる それ俺余裕で笑って見下ろしてる」とこちらも相手の1バース目の言葉を持ち出していくのですが、「ちょっと飛んだだけでいい気になんな」と草ネタを材料にこれでもかとdisっていくラインを並べ立てています。

表現もストレートで、この手のdisはかなり効くのではないかと思います。年齢差やキャリアもけっこうな開きがある両者ですが、これ言われる方は相当キツいでしょうね。私なら恐らく耐えられません(笑)

そんな感じで8小節全3本分が終了するわけですが、ビートに気持ちよく寄せつつひねった内容をリリカルな表現で淡々と乗せていくJONY THE SONATAに対して、ストレートなrapで分かりやすいメッセージとライミングを打ち出していくニガリという構図が終始続いた感じでしょうか。

お互いに丁寧なアンサーを繰り返しつつのやりとりでしたが、判定により勝ったのはニガリ。やはりrapの分かりやすさとピークでしっかりと沸きどころを作って盛り上げていたのが大きかったと思います。

後から内容を見返して面白いのはJONY THE SONATAの方だと思いますが、こうして書き起こしてみると有効打という意味では質量ともにニガリがやや上回った感じですね。

※ kick in The Door

Notorious B.I.G / Kick in The Door

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