[戦極MC BATTLE 第9章] HIDADDY v.s. DOTAMA

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HIDADDY v.s. DOTAMA

戦極MC BATTLE 第9章 一回戦 HIDADY v.s. DOTAMA

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今回は戦極9章よりこちらのバトルを取り上げたいと思います。

[DOTAMA]

Yeah 戦極MC BATTLE

一回戦 HIDAさん

Yeah 去年の年末ぶり

あの雪辱は返させて頂きます

アンタに送るdeath ここで死ぬ

アンタ夜神月

俺が書いた名前で

アンタは1週間後即死

するから言っとくぜ

俺は牧師 じゃない

“I have a dream”

俺は無ぇよdream

だって今日ここで実現させてやる

コイツをぶっ殺すことが夢

Yeah 俺は有言実行のMC


[HIDADDY]

有言実行言ってまたそんなんかな

前にも戦った時言うたけど

いちいち眠たい ライムとネクタイ

無いからおもんないぜマジ俺なら

まず boy 見たらそう顎ひげ

これをイジれよ もっとアホ言え

だからいつも 背広 背広

背広のヘビロ? 嫌いだバビロン


[DOTAMA]

Yeah 顎ひげ?

イジれとか言ってる

この人ダセェ ハイごめん

クソなラッパー

これが大阪チャンプの成れの果て

マイク持ってんの誰のため?

Yeah このクソなMC 鳴れよ鐘

Yeah オマエつーかここで

Yo 敗けろハゲ

Yeah つーかマジで見た目浮浪者

俺の方がはるかに上手く

EMINEMみたくフローします


[HIDADDY]

Yo 昔 過去の話?

こんな関係ないぜ 今カッコええ方

過去の栄光? マジで関係ない

今日の勝負に一切関係ない

だから何度も言っとくけどな

孫悟空 戦極 損得じゃないよ

損得ない そん時のバイブスで

思いっきり勝負するMCバトルだろ?


[DOTAMA]

Yeah HIDAさん

アンタ 俺より先輩だけど

戦極MC BATTLEでぶちかますぜ

アンタの頭にゲンコツ

Yeah おめー 過去の話すんなって

アンタ自分で持ち出してんじゃん

Yeah 顎ひげdisるとか

つーかやっぱ見た目この人

貧乏人 Yeah そんなハッキリ言って

俺マジ 貧相に rapしてるわけじゃねぇ

こんなスタイルだからはるかに苦労人

やってるぜ でもrapの修行は黒帯

Yeah 持ってるこのマスタースキル

でコイツを叩き潰す


[HIDADDY]

Yeah 帯が黒?

でももちろん 飛びなフロー

俺 トビがプロ

だからハイになるまで

灰になる葉で

這い上がるハゲ

ハゲ? でもあるぜ

俺髪はフサフサ

Hey yo 吸わない草

でも憂さ晴らしか?

だけども無視か

だけどもオマエとバビロンと背広がキラい

概要

8小節3本
ビート: Eminem / Rap God
勝者: DOTAMA

解説

戦極MC BATTLE 第9章 一回戦 HIDADDY v.s. DOTAMA

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本大会一回戦の第一試合となります。一回戦からこのカードです。なんとももったいない。

それでは早速内容をみていきましょう。まずは先攻のDOTAMA、一本目。

冒頭の2小節はこのバトルの位置付けを説明することに費やしていて、彼にとってこの組み合わせがリベンジマッチであることを提示。ゼロから話題を作り出すのが巧いです。

後半にはマンガネタからキング牧師まで、話題が慌ただしく横すべりさせていきますが、「”I have a dream?”」「コイツをぶっ殺すことが夢」のあたりなど、ただやみくもに言葉を並べるのではなくしっかり自分のメッセージで着地させています。

続いて後攻のHIDADDY。「有言実行言ってまたそんなんかな」とDOTAMAの言葉を拾うところからですが、その後の「いちいち眠たい」からのラインはビートアプローチも完璧。この乗り方とライミングは個人的にとてもアガりました。上手いです。

また、終盤の「背広のヘビロ?」の部分も切れ目のないスムーズなライミングに加えて相手のDOTAMAに対して内容もバッチリはまっているラインで、これ以上望めないくらいにクオリティの高い渾身の1バース目だったのではないかと思います。

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そして2バース目、先攻はDOTAMA。見た目をイジれというHIDAに対して、「大阪チャンプの成れの果て」「マイク持ってんの誰のため?」とキレイな押韻も交えた手痛いdisを加えていきます。

ちなみに、邪推になってしまいますが、UMB2013終了後という時期から言ってもこのラインは対R指定用に準備していたネタだったのかもしれません。ただしHIDAを相手に、繰り出したタイミングとしてはかなりスッキリ収まっていてバッチリでした。

そしてここから一気にヒートアップして「敗けろハゲ」までバイブスの高い怒涛のラインが続きます。

最後は一転、コミカルな調子で「EMINEMみたくフローしまーす」と笑を誘うラインで着地、話題も駆使するスキルもテンションもかなりスクランブルで目まぐるしいバースとなっていました。

対する後攻のHIDADDY。「大阪チャンプの成れ果て」とのdisに対して、過去の話は今日のバトルに関係ない、と至極まっとうな切り返しで応戦します。

もちろん随所にライミングしつつで、特にバースの後半では「戦極」「損得」など、ひとしきり踏んだ後で、「そん時のバイブスで勝負するMCバトルだろ?」というラインでスムーズに着地。ライミングも前後の文脈も含めてとても素晴らしいパンチラインだと思います。

勝つために何でも使ってくるDOTAMAと比べるとその「キレイな」rapスキルがいっそう際立ちます。

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そして最後、3バース目です。

この3本目はどちらのMCもこれまでのスタイルを継続して、DOTAMAは小節の最後に押韻を入れつつ、HIDAの揚げ足をとるラインを見せたり見た目をdisったり、多彩な内容で引き続き攻め立てていきます。

それでも終盤には「苦労人」から「黒帯」、そして最後に「叩き潰す」と着地までの流れはかなりよくまとまっていました。

対するHIDAの方もこれまで同様で、ライムとフローの均整がとれた、スキルで魅せていく非常にキレイなrapになっています。さらに冒頭は「帯が黒?」と、相手の言葉を拾ったところからスタートしていて、スムーズに自分のペースへ移行していたのが印象的です。

また、ラストには「オマエとバビロンと背広がキラい」と1バース目で自ら言ったラインを持ち出して、こちら、オーディエンスに強く印象付けるような構造上もキレイな着地になっていました。

どちらも相手の言葉を継ぎつつ、対話をしつつで、しかもrapスタイルは少しもブレさせないで最後まで戦いを継続していた流れとなりました。

そんな拮抗した流れのバトルでしたが、結果としては客判定によりDOTAMAの勝利に。

両者トドメとなるような一撃はなかったものの、全体通してみると試合の流れを掌握する、という意味ではDOTAMAの方がわずかに上回っていたということになるでしょうか。

※ 去年の年末ぶり

おそらく前年の12/3に行われたSpotlightのことだと思われる。

※ 夜神月

マンガ『DEATH NOTE』の主人公。

※ “I have a dream”

キング牧師(マーティン・ルーサー・キング・ジュニア)による演説の有名な一節。アメリカ公民権運動に大きな影響を与えた。

※ バビロン

ここでは体制側の権力、程度の意味。

※ EMINEM

USのラッパー。本バトルのビートに採用されていることから。

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